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黄金ナチ党員バッジ

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黄金ナチ党員バッジ

黄金ナチ党員バッジ(Goldenes Parteiabzeichen der NSDAP)正式名称、黄金NSDAP党員名誉バッジ(Goldenes Ehrenzeichen der NSDAP)は国家社会主義ドイツ労働者党(公式略称NSDAP、蔑称ナチ党・ナチス党)が発行していた古参党員用のバッジ

ナチ党が政権を掌握した後の1933年11月9日に制定され、ナチ党に初期から参加していた党員番号10万までの古参党員を対象に授与された。その後に入党してきた者でもアドルフ・ヒトラーが特別に功績を認めた者に対しては授与された。さらにヴィルヘルム・カイテル元帥(国防軍最高司令部総長)やルートヴィヒ・シュヴェリン・フォン・クロージク伯爵(ヒトラー内閣蔵相)などのように非ナチ党員であってもヒトラーが特別な功績を認めた者には授与されることがあった。ナチ体制下では、ドイツ勲章1923年11月9日記念メダルに次ぐ、第3位の功労賞とみなされた。

この黄金バッジを有する党員は一般バッジの党員(つまり遅れて入党してきた者)を「日和見主義者」とみなして馬鹿にすることが多かった。たとえば一般党員のバッジを「恐れのバッジ」(ナチスの威を恐れて入党してきた者という意味で)などと呼んで笑いものにしていた。

ヒトラーの黄金党員バッジは「1番」であった。ヒトラーは自殺前にこれをマグダ・ゲッベルスに預け、その後、ソ連軍に没収されてロシア連邦公文書館におさめられていたが、2005年にここから何者かが盗んでいった。本物のヒトラーのバッジだとすれば300万ユーロ(4億円相当)の価値があるとされる。