鷹の爪

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鷹の爪(たかのつめ)は、トウガラシ (Capsicum annuum) の品種日本では代表的な品種である。

は他の種類の唐辛子と比べて小さく[1]、先がとがった[1]紡錘形である。長さは3cm - 4.5㎝[1]。この形が鉤爪を連想させることから、この名がついた[1]。熟すと鮮やかな赤色になる。乾燥させた実を丸ごと、あるいは輪切りや粉末にして香辛料として使う。粉末にした鷹の爪は一味唐辛子と呼ばれる。

江戸時代、平賀源内は72品種の唐辛子を挙げた上で、鷹の爪を「食するには、これを第一とすべし」と評した[1]。2021年現在、日本国内で流通する唐辛子のほとんどは外国産や他の品種であり、「堺鷹の爪」が日本に唯一残る純系品種となっている[1]

鷹の爪は、一般に流通する品種「天鷹」の約3倍の辛さがあり、香りも良いとされる[1]。鷹の爪1本(平均重量は約1g)には、約1mgのカプサイシンが含まれる[2]。  

辛味が強く、特に種子が非常に辛いと言われるが、実際に辛いのは胎座の部分である[3]。生の鷹の爪から胎座を取り除いた種子や果肉には辛いと感じるほどのカプサイシンは含まれていない。しかし、一般的に売られている鷹の爪は収穫後に乾燥させた物である場合がほとんどで、乾燥させることにより辛味は胎座から種子や果実に広がる。

米の中に入れておくと防虫効果を発揮するほか、金魚や熱帯魚などの観賞魚が罹患する病気の1つである白点病の初期、中期段階までの症状に効果を発揮する。

出典・脚注

  1. ^ a b c d e f g 「鷹の爪」文化を伝承しつづける 辻田浩之さん”. www.city.sakai.lg.jp. 堺市. 2022年4月2日閲覧。
  2. ^ カプサイシンに関する情報”. www.maff.go.jp. 農林水産省. 2022年4月2日閲覧。
  3. ^ 所さんの目がテン! 第950回 2008年9月14日放送”. 2008年12月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年7月4日閲覧。