養生 (作業)
養生(ようじょう)
- 中国の思想で生を養う、すなわち人間の身体を整える事。転じて、健康を保つことや、傷病を治癒するために保養すること。
- 建築・土木でいう養生(英語:curing、cure) - 土木工事で打ち終わったコンクリートやモルタルを保護し、充分に硬化させるための作業。以下で「コンクリート施工における養生」として説明する。
- 塗装工事などにおいて仕上げ部分以外に余分な塗料が付着しないように、シートを敷いたり、テープを貼って防ぐこと。マスキング(英語:masking)とほぼ同じ意味で用いられるが、厳密には区別されることもある。以下で「塗装における養生」として説明する。または、そのときに使われる養生資材(マスカー)、または養生テープ(マスキングテープ)のこと。
- 作業時における危険防止や事故の予防、あるいは汚れ防止のために行われる処置のこと。
塗装における養生
絵画制作や塗装における養生(マスキング)は、塗装面以外の面に塗料がかからないようにシートやマスカー、マスキングテープなどで覆うことをいう。マスキングテープには各種の幅のものが販売されておりシート付きのものもある。塗装面や工作物を傷めてしまうため粘着力の強い粘着テープ(ガムテープやセロハンテープ)を養生に用いることは禁物である。塗装面以外の面を保護するためにも養生は塗装前に確実に施しておく必要があり、施した養生は原則として塗装が乾ききる前に取り外す必要がある(塗料が乾いた後だと、養生を取り外した際に塗料が一緒にはがれ落ちてしまうことがある)。
コンクリート施工における養生
コンクリートの施工の際は、充分に硬化するまで、常に一定以上の温度、規定の水分含有量で保つ必要があり、必要となる温度・防水などの管理、および、その作業全般を指して「養生」という。 たとえば、冬季の施工においては、水分が凍結するような状態でそのまま施工すると、品質が均一にならず、必要な強度が得られないということも有り得る。また、大雨などで施工したコンクリートに一定量以上の水分が加わると、主に表面が水分過多となりて、強度が落ち、将来的に剥離してしまう可能性もある。 これらの事を防ぐために、周囲をブルーシートなどで囲い、練炭やジェットヒーターなどを用いて付近の温度を最適な温度に保つなどの対応を行う。また、冬季施工の場合には、速乾性のコンクリートを使用する、プレキャスト工法を利用する、などといった手法を用いて対応することもある。 コンクリートの硬化の初期においては風や蒸発により表面が乾燥し、水和反応に必要な水分が不足し乾燥収縮やひびわれを生じるため、これを防ぐために湿潤養生を行う。一般的には、養生シートを敷設し散水を行うが、特殊な薬剤を用いることもある。
作業時における養生
作業現場においては危険予知の観点からさまざまな「養生」が施される。
例として、電気工事では感電・短絡を防ぐために必要のない露出金属部を絶縁体で覆うなどの養生が行われる。
建設作業においては、作業範囲内や近接する架空ケーブルに硬質のカバーで養生を施す場合がある。これは重機の使用が想定される場合、誤って接触させて損傷や切断することを防ぐためである。
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