電子回路シミュレーション

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電子回路シミュレーション (Electronic circuit simulation) とは、電子回路をモデル化し、コンピュータを用いてその動作や特性を計算・確認するシミュレーションのことである。

種類

アナログ回路の物理シミュレーションをおこなうアナログシミュレーションと、デジタル回路の論理シミュレーションに大別される。

どちらも、電子回路(ないし論理回路)を、ネットリスト記述やハードウェア記述言語で記述したものを入力とする。アナログシミュレーションでは、基本法則であるオームの法則キルヒホッフの法則、各の受動素子能動素子の物理的な特性を記述したパラメータ群に従い、電圧や電流の過渡特性(時間変化)や周波数応答を計算する。ネットリストより詳細に、プリント基板集積回路の配線の特性までシミュレーションするものもある。

論理シミュレーションでは、電子回路としてというより論理回路としてシミュレーションをおこなう。ただし配線の状態として「Hi-Z(ハイインピーダンス)状態」や「ドンケア(don't care, LとHのどちらでもよいとする)状態」等をサポートするのが一般的である。

アナログシミュレーションに加え、論理的な動作確認もおこなえる「混在シミュレーション」もおこなわれるようになってきている。

フォーマット・ソフトウェア

応用

集積回路の製造においては、フォトマスクの作成に莫大な費用が必要なため、その修正をゼロにすることを目標に、論理動作、アナログ動作ともにシミュレーションの段階で徹底的に確認をおこなう。特に論理設計では形式手法も導入されている。