雑種第一代
雑種第一代(ざっしゅだいいちだい、first filial generation)とは、生物において、ある異なった対立遺伝子をホモで持つ両親の交雑の結果生じた、第一世代目の子孫のこと[1][2]。F1 と略記される。雑種第一代は両親の遺伝子をヘテロで持ち、遺伝子型は均一である。雑種第一代の示す形質が両親のいずれよりも優れる場合、この現象を雑種強勢という。逆に劣る場合には雑種弱勢と呼ばれる。
特に前述の雑種強勢を利用して、より有用な形質を伸ばす方向に品種改良されたものは一代雑種や一代交配種などと呼ばれ[3]、家畜や農作物などの農産物の改良に応用されている[4]。
出典
参考文献
- 八杉竜一ほか 編『生物学辞典』(第4版)岩波書店、1996年。ISBN 978-4000800877。
- R. C. King, W. D. Stansfield 著、西郷薫・佐野弓子・布山喜章 監訳 編『遺伝学用語辞典』(第6版)東京化学同人、2005年。ISBN 978-4-8079-0629-1。
- 緒方宣邦・野島博『遺伝子工学キーワードブック』(第2版)羊土社、2000年。ISBN 978-4897066370。