議会法

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議会法(ぎかいほう)


議会法(ぎかいほう)は、1911年イギリスで成立した、議会での法案成立に関する手続きと条件を定めた法律。1911年議会法と、それを一部改正する1949年議会法があり、ともにイギリスの憲法を構成する法律群のなかのひとつである。

この法律により、貴族院の権限が縮小され、庶民院の優越が明確になった。

現在の規定では、金銭法案(歳入や歳出を決める法案)は庶民院が可決すれば1ヶ月後に貴族院の賛否にかかわらず成立させることができる。それ以外の法案は庶民院で2会期連続で可決され、その間隔が1年以上あった場合は貴族院が反対しても成立する(イギリス議会の会期は1年間である)。

この法案を利用し、法案成立当時少数政党であったアイルランド国民党は、それまで上院の否決のために成立しなかったアイルランド自治 (Home Rule) 法案が成立可能であると考え、1914年アイルランド自治法は成立するが、第一次世界大戦勃発を理由に施行は保留された。

文献情報

  • 「英国ブレア政権下の貴族院改革」田中嘉彦(一橋法学2009-3)[1]
  • 「シリーズ憲法の論点⑥「二院制」」国立国会図書館調査及び立法考査局2005年3月[2]

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