萼
萼(がく、蕚は異体字、英: calyx[1])とは、植物用語の一つで、花冠(花弁、またはその集まり)の外側の部分をいう。ひらがな書きで「がく」とすることも多い。萼の個々の部分を萼片(がくへん、英: sepal[1])という。多くの場合、花弁(「花びら」のこと)の付け根(最外側)にある緑色の小さい葉のようなものが萼である。萼は花全体を支える役割を持つ。
また、果実に残り付いている萼は、蔕(へた)と呼ばれることがある。
花被
萼と花冠が同じように見える場合は、ひとまとめにして花被(かひ)ということが多い。花被を萼と花冠で区別する場合は、萼を外花被、花冠を内花被という。また、外花被、内花被のひとつひとつを、それぞれ外花被片、内花被片という。ただし、萼と花冠が一見して区別できる場合でも、ひとまとめにして花被ということもある。
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ヤマユリ。一見すると6枚の花弁に見える。本当は手前に見える3枚が内花被片、奥の3枚が外花被片。
まぎらわしい萼
植物によっては、白や紫といった色が付いていたり、花弁のような形をしているものもある。また、萼のようであるが、正しくは苞のこともある。
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オシロイバナ。白い花弁のような部分が萼、白い部分の付け根の萼ようなものが苞。本物の花弁は存在しない。
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クレマチス。花弁のような部分が萼。本物の花弁は存在しない。
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キクザキイチゲ。青紫色の花弁のような部分が萼。本物の花弁は存在しない。