神戸電気鉄道クホ・サホ760形貨車
神戸電気鉄道クホ760形・サホ760形貨車(こうべでんきてつどうクホ760がた・サホ760がたかしゃ)は、神戸電気鉄道時代の1978年に登場し、神戸電鉄(神鉄)が保有していた事業用貨車(ホッパ車)である。
概要
保線作業のうちバラスト撒布の効率化を目的に、1978年(昭和53年)6月に川崎重工で新造された車両で、クホ760形761[1]とサホ760形762[2]の2両からなる[3]。
クホの神戸寄りには運転台が設置されており、終端駅でのED2001形電気機関車(→700形)の機回しを行うことなく機関車を制御できる[3]。プッシュプル運転を行うため、サホ762には制御回路の引き通し線が設けられている[4]。
荷重は両者とも16t、積載容量は9.65立方メートル、全長はサホが10,900mm、クホは運転台の分だけ長くなり11,200mmとなっている[3]。ホッパの内部には騒音防止用の防音ゴム板が設置されている[4]。
台車は国鉄のTR211台車を基本に、ホッパ車用として設計されたKW-23を装着した[3]。ブレーキはCSD自動空気ブレーキを採用している[4]。
運用
新製以来、電気機関車と共にクホ761 - サホ762 + 701の3両編成でバラスト撒布に使用されていた。しかし本車を牽引する700形電気機関車が老朽化により引退したため運用が困難になり、700形701とともに2011年3月31日付で廃車となった[5]。
脚注
参考文献
- 『神戸電鉄六十年史 写真と数字で綴る神鉄の歩み』 神戸電気鉄道、1987年
- 企画 飯島巌、解説 藤井信夫、写真 諸川久『私鉄の車輌19 復刻版 神戸電気鉄道』ネコ・パブリッシング、2002年。ISBN 978-4873663029。