滑液

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。SassoBot (会話 | 投稿記録) による 2012年5月29日 (火) 20:26個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (r2.7.3) (ロボットによる 追加: simple:Synovial fluid)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

滑液(かつえき)とは、関節関節腔を満たす液体である。

概要

滑膜性連結の一般的な構造。赤色が関節を包む関節包で、その内層が滑膜。水色は関節軟骨。

関節とは骨と骨の連結をいい、骨と骨が線維性の組織により結合される線維性連結、骨と骨が軟骨により結合される軟骨性連結、骨と骨の連結部が関節包に覆われる滑膜性連結の3つに大別される。これらのうち3つ目が、一般に関節と呼ばれるものである。

滑膜性連結の一般的な構造は右図のとおりで、骨と骨の間に空隙がある(図の黒色の部分)。滑液はこの空隙(関節腔)を満たす。

性質、機能

性質
  • 淡黄色透明
  • ヒアルロン酸を豊富に含む
  • 滑膜(関節包の内層)の細胞から分泌される
機能
  • 関節の運動を滑らかにする
    潤滑油として機能する。
  • 関節軟骨の栄養
    成人の関節軟骨には血管リンパ管が少なく、滑液から酸素や栄養素を補給する。

参考文献

  • 社団法人全国柔道整復学校協会・教科書委員会『柔道整復学-理論編』改訂第5版、南江堂、2009年