樹皮
樹皮(じゅひ)とは、木本幹の表面に形成される独特の組織である。
概要
樹皮は木本の周りを覆うように形成される。一般的に葉には形成されない。元々は死んだ組織の集まりで、コルク形成層から形成され、やがて剥がれ落ちてしまう。普通は古くなるにつれて部分的に剥がれ落ちる。この剥がれ形には種によって独特の特徴がある。サルスベリのように樹皮が全体にきれいに剥がれるものもある。また、バクチノキは、その剥がれ方が派手なのを博打に負けて身ぐるみ剥がされる様子になぞらえたものである。
また、樹皮には呼吸のための独特の穴を生じるものがあり、これを皮目(ひもく)という。
樹木に於いて、中心の木部は細胞壁が発達した後に死亡した細胞の集まりであり、樹皮の外側もまたそうである。樹皮の下層のコルク形成層から木部表面の形成層までの部分が生きた細胞で作られている。木が枯れるとこの部分が早くに崩壊し、樹皮と材とがはがれやすくなる。
樹皮の利用方法
- コルクガシの樹皮はコルクを作るために重要。
- サクラの樹皮は染物に使われることがある。
- その他に樹皮から繊維を取り出し、紙や布を作るために使われることもある。
- キハダなど多くの樹皮が薬として用いられる。
- オークなどのタンニンを含む樹皮は皮革のなめしに用いられてきた。
関連項目