春田美樹

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春田 美樹(はるた みき、1924年2月2日 - 1995年2月2日[1])は、昭和の洋画家。漫画芸能家。本名は幹治[1]東京美術学校工芸科漆工部中退[1]

略歴[編集]

初めは日劇ミュージックホールで演出担当、旧帝国劇場で舞台『モルガンお雪』に越路吹雪森繁久弥と出演、日劇ミュージックホールでは深沢七郎ジプシーローズらと出演する芸能人であった。女優の絵を描いていたが、交通事故に遭い一転スペインアンダルシア地方のロンダに移り住み十数年暮らした、ヌエボ橋からの見えるアーモンドの花がまるで桜のように見え、祖国日本を思い出し、自分がロンダで生きた証として桜を植えたいと願う。しかしロンダの地は乾燥した断崖絶壁にある土地であり、桜は咲かないと思われた、1993年に横浜スペイン協会会長/横浜市南区区長下山貞明がその画家の願いを知り、桜の植樹を行う。植樹からわずか2年、桜を見ることなく春田美樹は病没したとされる。ロンダの闘牛場近くに 彼の「灯篭モニュメント」が現存し ”死ぬがために生を受け 生きるがために死す ”と記される。2013年にはサルスエラ(歌と舞踊と芝居が一体したスペインの伝統的な舞台芸術)『ロンダに咲いた桜Los Cerezos de Ronda』(原案:中村瑛子 脚本演出桜田ゆみ)として歌劇化された。[2]

代表作品[編集]

  • 「ニーニヤ アンダルーサ」
  • 「コスタ デル ソル ミハスの午後」

脚注[編集]

  1. ^ a b c 『20世紀物故洋画家事典』(美術年鑑社、1997年)p.246
  2. ^ 日本サルスエラ協会「ロンダに咲いた桜」

関連項目[編集]

  • マンガ太郎(本名:朝倉康夫)-春田美樹の芸に刺激を受け師事したとされる。