愛の真珠

『愛の真珠』（あいのしんじゅ、独: Perlen der Liebe, Concert-Walzer）作品39は、ヨーゼフ・シュトラウスが作曲した演奏会用ワルツである。『愛の珠（たま）』とも。

概要

1857年6月8日、ヨーゼフ・シュトラウスはレオポルトシュタットの教会において、幼馴染のカロリーネ・プルックマイヤーと結婚式を挙げた。この結婚の際に花嫁カロリーネに捧げたワルツがこの『愛の真珠』である。曲名と状況からして、結婚指輪やネックレスのような真珠の装飾品を示していると推測されるが、確かなことは不明である。「Concert-Walzer」とあるように、舞踏会ではなくコンサートのためのシンフォニック・ワルツを、ヨーゼフが兄ヨハン・シュトラウス2世に先駆けて構想していたことを窺わせる作品である。

ノルベルト・リンケは、このワルツが『オーストリアの村つばめ』、『ディナミーデン』、『トランスアクツィオン』、『うわごと』、『天体の音楽』、『わが人生は愛と喜び』などの後年のヨーゼフの大作ワルツの下敷きになっていると指摘している。

なお、秀作のひとつとして挙げられる作品であるが、これまでにウィーンフィル・ニューイヤーコンサートへの登場はない。

参考文献

• 小川昂『洋楽索引(下巻)――作曲者と原題と訳題を引き出すための』東京音楽社、1981年2月。 
• 加藤雅彦『ウィンナ・ワルツ ハプスブルク帝国の遺産』日本放送出版協会〈NHKブックス〉、2003年12月20日。ISBN 4-14-001985-9。 

外部リンク

• CD「The Best of Josef STRAUSS」解説から[9] Perlen der Liebe, Concert-Walzer (Pearls of Love, Concert waltz), Op.39