大学 (書物)
大学(だいがく)とは儒教の経書の一つ。南宋以降、『中庸』『論語』『孟子』と合わせて四書とされた。もともとは『礼記』の一篇であり、曾子に作られたとも秦漢の儒家によって作られたとも言われる。
内容
朱子学において自己修養から始めて多くの人を救済する政治へと段階的に発展していく儒者にとっての基本綱領が示されているとして重要視された。その内容には「明明徳」「親民」「止於至善」の三綱領と「格物」「致知」「誠意」「正心」「修身」「斉家」「治国」「平天下」の八条目が提示されている。
注釈書
- 宇野哲人訳注 『大学』講談社学術文庫 1983年、ISBN 4061585940
- 金谷治訳注 『大学 中庸』岩波文庫 1998年、ワイド版2003年
- 赤塚忠訳注 『新釈漢文大系2 大学 中庸』 明治書院 1967年、ISBN 9784625570026