雪線 (天文学)
天文学における凍結線 (英: frost line, または snow line, ice line など) は、原始太陽系星雲 (en) 内での原始星からの特定の距離のことで、水、アンモニア、メタンなどの水素化合物が凝集し固体となるのに充分な低温となる距離である。その温度は密度に依存するが約150K程度と見積もられている。太陽系の場合、凍結線は約2.7AUであり、小惑星帯の辺りになる。なお日本語および英語の凍結線、frost line という語はどちらも土壌学からの借用語である。
原始太陽系星雲内で凍結線よりも温度の低いところでは、降着による微惑星および惑星の生成が、これらの固体となった粒子によって起こりやすくなる。したがって凍結線は惑星の質を地球型と木星型に分ける境界になる[1]。
H2O(水)が昇華する温度がおよそ170Kであり、凍結線の内側ではH2O(水)は水蒸気に、外側では氷になり、そのため凍結線の内側では岩石の惑星が、その外側には氷の惑星ができる[2]。
参考文献
- ^ Kaufmann, William J. (1987). Discovering the Universe. W.H. Freeman and Company. p. 94. ISBN 0-7167-1784-0
- ^ http://www.nao.ac.jp/open_lecture/2006/qa.html