公孫越
公孫 越（こうそん えつ、? - 191年）は、中国の後漢時代末期の武将。幽州遼西郡令支県の人。公孫瓚の従弟。家系は遼西公孫氏。同じく公孫瓚の従弟とされている公孫範との関係は不明で、兄弟とも従兄弟とも考えられる。
正史の事跡
| 姓名 | 公孫越 |
|---|---|
| 時代 | 後漢時代 |
| 生没年 | 生年不詳 - 191年（初平2年） |
| 字・別号 | 〔不詳〕 |
| 本貫・出身地等 | 幽州遼西郡令支県 |
| 職官 | 〔不詳〕 |
| 爵位・号等 | - |
| 陣営・所属等 | 公孫瓚 →袁術 |
| 家族・一族 | 一族：公孫瓚（従兄） |
初平2年（191年）、袁術は大司馬劉虞の子劉和を配下としたが、劉虞と仲が悪かった公孫瓚は、対抗手段として公孫越を袁術の下に派遣してその配下とさせ、また、密かに公孫越に命じて劉和を逮捕しようと目論んだ。結局、劉和は逃亡して袁紹の下に逃れ、公孫瓚と劉虞の関係は更に悪化する。
同年、袁紹陣営の周昂（『三国志』魏書公孫瓚伝。一方、『後漢書』公孫瓚伝によると、周昕とされる）が陽城の孫堅の陣地を奪い、折りしも袁紹との関係が悪化していた袁術は、孫堅と公孫越に命じて、周昂を攻撃させる。しかし、この戦いで、公孫越は流れ矢に当たり死亡した。公孫越の死は、公孫瓚の袁紹への対決姿勢を強めることになった。
物語中の公孫越
小説『三国志演義』では、公孫越は公孫瓚の弟とされている（ただし、当時は従兄弟が兄弟同然に扱われているため、『演義』の記述は完全な間違いとは言い切れない）。公孫瓚の命により、冀州の分割を袁紹に申し入れる使者となったが、任務から帰る途中、袁紹の騙し討ちに遭って弓矢により射殺された。この部分は創作である。