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人種のるつぼ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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人種のるつぼ(じんしゅのるつぼ、: melting pot:メルティング・ポット)は、多種多様な民族が混在して暮らしている都市、またはその状態を表す言葉。イズレイル・ザングウィルの戯曲の名前からきている。多民族国家アメリカを象徴する言葉として有名である。多文化主義社会のうち、それぞれの文化が互いに混じり合って同化し、結果として一つの独特な共通文化を形成していく社会を指す。

以前はニューヨークのような都市に対して、そうした状態を形容する言葉として用いられていた。しかし、ニューヨークの実態は多文化主義であっても、それぞれの文化が共存してはいるものの混じり合うことはない分離社会(セグレゲーション)である。そこでニューヨークのような例に対しては、「混ぜても決して溶け合うことはない」という意味から、共通文化を形成していくるつぼに対して、並立共存の状態を強調した「サラダボウル(salad bowl)」が用いられるようになった。