五月三十五日
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『五月三十五日』(ごがつさんじゅうごにち、Der 35. Mai oder Konrad reitet in die Südsee)は、エーリッヒ・ケストナーの作品名。原題は、「五月三十五日、あるいはコンラットは南洋にでかけた」。転じて、“何が起きてもおかしくない日”の代名詞として使用されている。「とんでもない月曜日」(ジョーン・エイキン、1924 - 2004)と同義。1932年に刊行された。
概要
5月35日、この日は木曜日。コンラートは、算数の成績が余りに良過ぎた為、“出来るヤツは想像力が欠けている”と見做す担任の指導で、他の秀才達と共に、行った事もない“南洋”について作文を書かされる事になった。毎週木曜日、共働きの両親に代わってコンラートを学校に迎えに来る事になっている薬剤師の叔父リンゲルフートは、相談を受けて「二人で先生に、見事な南洋を突きつけてやろう」と提案し考え始める。ローラースケートを履いた、人間語を話す馬ネグロ・カバロに出会った二人は、一緒に南洋目指して旅に出、途中「なまけものの国」「過去の国」「さかさの国」などの途方もない国で、肝を潰すような体験を重ねる。
単行本
日本語訳は、高橋健二訳で、ケストナー少年文学全集5『五月三十五日』(岩波書店、1977年)として刊行されている。