メモリア (ゲーム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Elppin (会話 | 投稿記録) による 2015年3月1日 (日) 11:48個人設定で未設定ならUTC)時点の版であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

メモリア
ジャンル ADV
対応機種 Windows2000/XP/Vista
発売元 Purple software
発売日 2009年8月28日
価格 9,240円(税込)
レイティング 18禁
キャラクター名設定 不可
エンディング数 6
セーブファイル数 108+1(クイック)
メディア DVD-ROM
画面サイズ 800*600 トゥルーカラー
キャラクターボイス 主人公以外フルボイス
CGモード
音楽モード
回想モード
メッセージスキップ
オートモード
テンプレートを表示

メモリア』(MEMORIA)は、Purple softwareが制作したWindowsアダルトゲームソフトである。

概要

異世界エステリアと人間の世界(アステリア)の2つの世界をまたがる2つ世界の物語で、「記憶」が物語の中で重要なキーワードとなっている。

キャラクターデザインはこの作品がデビュー作となる皐月徒兎、薩摩屋蒸気[1]が担当しているが、企画・原案に関わった岩崎考司が遺したデザインがベースとなっている[2]

予約特典として折閉じイラスト本をプレゼント、初回版にはサウンドトラックが同梱。連続リリース記念キャンペーンとして本作と次回作『Signal Heart』購入者にスペシャルファンブックがプレゼントされる。

公式サイトのスタッフ雑記などでお遊びとして、メモリアンマンなる謎の隠れキャラが登場しているが、本編中には登場しない。


ストーリー

エステリアとアステリア、2つの異世界は突如として現れた『ゲート』によって繋がれ、交流が始まりやがてそれが当たり前の日常となっていった。

3年前以降の記憶が無い冬陽学園に通う学生の桜坂宏一は、ある日一人の少女ハルナと出会う。偶然に過ぎなかったはずのその出会いは、やがて自分の過去、そしてゲートの謎へと向き合うこととなっていく。

登場人物

主人公

桜坂 宏一 (さくらざか こういち)
声 - なし
主人公。3年前に記憶喪失の状態で現れて以降、由佳里の家で家族のように育てられる。冗談をよく言う一方でかなりの鈍感で、他の人に心の声まで見透かされるほどわかりやすい性格。[A 1]

メインヒロイン

ハルナ・エレンディル
声 - 夏野こおり
メインヒロイン。エステリアからゲート研究のために転入してきた犬耳のエステリア人。物静かで無愛想ではないが口数はあまり多くはない。[A 2]
相川 智枝 (あいかわ ともえ)
声 - 井村屋ほのか
ヒロインの一人。主人公の近所に住む少女で、ゲート暴走により失踪した姉を探すためゲート研究に携わっている。怒りっぽい性格だが困っている人は放っておけない。両親は既に離婚しており一人で家を守り続けているが、自分の誕生日に姉の失踪があって以降、自分の誕生日を祝うことをやめている。
アリサ・クラウス
声 - みる
ヒロインの一人。ネコ耳で、主人公の同級生で外交官の娘。アイスクリームショップ「ラ・ネージュ」でバイトをしている。[A 3]
香奈実・レインズ (かなみ・レインズ)
声 - 鮎川ひなた
ヒロインの一人。エステリアから来た少女で、生計を立てるために学園の購買とラ・ネージュのバイトをしている。天然気味だがまじめでしっかりした働き者。[A 4]
ユウキ・ハンクス
声 - 榊原ゆい
ヒロインの一人。元気いっぱいの牛耳の少女。裏表の無い率直な性格で、子供っぽいことと胸が小さいことを気にしている。[A 5]

サブキャラクター

桜坂 由佳里 (さくらざか ゆかり)
声 - 一色ヒカル
記憶喪失の主人公を引き取り育てた母親的存在。空港に勤めている。誰にでも優しく温和な性格で主人公の支えになっている。
新藤 惣太郎 (しんどう そうたろう)
声 - 小池竹蔵
主人公のクラスメートで親友。女の子に目がないものの縁は全く無い。
シャール・カーライル
声 - 深井晴花
主人公たちの担任。一見いい加減に見えるが洞察力は鋭い。
アカネ・ハンクス
声 - かわしまりの
ユウキの義母。日本様式が好みで、家は日本家屋で普段着は着物。[A 6]
フォルゼン・クラウス
声 - 黒瀬鷹
アリサの父親。外交員でアステリア人を嫌っている。妻を早くに亡くしており、無愛想だが娘を溺愛している。
アイカ・ランディック
声 - 松永雪希
ゲート研究の権威の、うさ耳の少女。香奈実と真奈実の生みの親で、ハルナと主人公の幼馴染でもある。強気な性格で年相応に見られない。
真奈実・レインズ (まなみ・レインズ)
声 - 北都南
開発コード、プロトタイプβ。香奈実の後継となる人工生命体。香奈実よりもフランクな性格。オリジナルのクリスタルを持っており記憶のバックアップが可能となっている。
相川 雪枝 (あいかわ ゆきえ)
声 - 風音
ゲートの暴走によって行方不明になった智枝の姉。[A 7]
サラ・桜坂 (サラ・さくらざか)
声 - 桜川未央
主人公とユウキの前に記憶を無くした状態で現れた少女。[A 8]

用語

エステリア
動物界とも呼ばれる、人間の世界(アステリア)とは別の異世界。人間世界(アステリア)と非常に似通った文化を持ち、エステリア人は耳と尻尾以外人間(アステリア人)と変わりが無いが、アステリア人よりも成長が緩やか。
アステリア
エステリアに対しての人間の世界。
ゲート
アステリアとエステリアをつなぐ扉の形をした遺跡。2つの世界が繋がって以降研究が続けられているが、現在の技術では解析不明な部分が多い。[A 9]
クリスタル
エステリアでしか取れない鉱石で天然クリスタルと呼ばれるものと、香奈実の額にあるような人工クリスタルと呼ばれるものがある。
キーパーツ
別名マスタークリスタル。[A 10]
メモリア
記憶と現実を司る赤いクリスタル。人の記憶を蓄積させることができ、ゲートの安全を確保するため用意された。トレース機能により記憶を辿ることも可能。[A 11]

備考

  • プロローグの約5分近くのフルアニメーション中、1シーンに『あると』のキャラクター達(成瀬将人、橘恵、橘沙織)がカメオ出演している。

各項目の説明の詳細

  1. ^ 別名、コウイチ・エレンディル。記憶を失う前はエステリアでハルナと暮らしており、タイムパラドックスにより時間のループにとらわれていた。また平行世界の一つの未来では、ゲート及びタイムマシンを発明した科学者でありゲートの暴走により妻のユウキを失っている。
  2. ^ 過去にエステリアで主人公と暮らしていたことがあり、ゲート暴走による彼の失踪を機にアイカと共にゲート研究をすることになる。主人公の記憶を持つ赤いクリスタル「メモリア」を密かに持ち続けている。
  3. ^ エステリア人とアステリア人のハーフであり、尻尾が無い。その血は一度だけであればゲート移動の記憶エネルギーの代わりになる。
  4. ^ アイカによって作られたゲート実験のためのプロトタイプ人工生命体。額のクリスタルに記憶を蓄積することができ、ゲートを渡る度に記憶を消費する。ただし、額にある人工クリスタルは不完全なもの。
  5. ^ 実は未来から来た平行世界の主人公の妻であり、サラの母親。ゲートの影響で記憶をなくし若返った状態でエステリアでアカネに育てられた。
  6. ^ 過去に、エステリアに飛ばされた後のユキエと親しくしていたことがある。
  7. ^ 別名、ユキエ・クラウス。記憶を無くした状態で過去のエステリアに飛ばされ、フォルゼンと結婚、アリサを出産し主人公にクリスタルを渡した後に急死している。本編中では断片的にしか語られないが、未来から来たと言っている事から主人公と似た経緯を経てエステリアに到着したと思われる。
  8. ^ 記憶喪失は嘘で、本当は平行世界の未来から来た主人公とユウキの娘であり、ゲートの暴走で消えた母を捜すためメモリアを探していた。
  9. ^ 記憶をエネルギーとしており、不完全な状態のためアステリア人が通る場合は過去へ飛ばされ、記憶を失い年齢も退行する。
  10. ^ メモリアの破片から作られた人工クリスタルで、ゲート制御には時間軸固定と渡航制御の4つのマスタークリスタルが必要でアステリア側の渡航制御マスタークリスタルが失われたため制御が不安定であった。失われたマスタークリスタルはアカネ宅にあり、何らかの方法でユキエの記憶が残されていた。
  11. ^ 1つは主人公コウイチの記憶が蓄積されたものでハルナが持っており、もう1つはユキエから主人公に託されたものがエステリア上層部で保管され後に真奈実に移植された。その他にサラが1つ持っているが、これは平行世界のいずれかで入手したもの。

スタッフ

  • キャラクターデザイン・原画 - 皐月徒兎薩摩屋蒸気
  • 企画・原案 - 岩崎考司、石川泰
  • シナリオ - 比高海、北川晴、風雅
  • 主題歌
    • オープニング主題歌『White Crystal』
    • エンディング主題歌『メモリア』
      • 作詞 - 石川泰
      • 編曲 - chokix
      • 作曲・歌 - 橋本みゆき

ほめられてのびるらじおPP

オフィシャル通販特典のCDに、ほめられてのびるらじおPP『メモリア特別編』が収録。

脚注

  1. ^ ブランド「Check-Point」(有限会社シルバー)の『あうあう』で原画を担当していた。
  2. ^ エンターブレイン刊『TECH GIAN』2009年3月号 P50〜55の特集記事より。

外部リンク