パイロット (バンド)
パイロット(Pilot)は、1974年にデビューしたイギリスのポップ・バンド。短い活動期間ながら「マジック」や「ジャニュアリー」といった曲をヒットさせた。
経歴
かつてベイ・シティ・ローラーズに在籍したデヴィッド・ペイトンとビル・ライオールの再会をきっかけに、パイロットというバンドが結成されることとなった。レコード会社もこの新バンドのデビューを即決した。
ファースト・アルバム『パイロット』(1974年)からのシングル「マジック」がいきなり全英11位・全米5位となる。
1975年に発表したセカンド・アルバム『セカンド・フライト』からのシングル「ジャニュアリー」は全英1位を記録した。
結局、メンバーの脱退やセールス面での伸び悩みもあり、アルバム4枚を発表しただけで1970年代後半にバンドは自然消滅していった。その後のメンバーはパイロットのプロデューサーを務めたアラン・パーソンズとの共演など、様々なアーティストと交流を持ちながら音楽活動を続けている。
1977年に発表された4枚目のアルバム『新たなる離陸』(メンバーは、デヴィッド・ペイトンとイアン・ベアンソンのふたり)は諸般の事情で長らくCD化されなかったが、リクエスト・サイト「廃盤復刻計画」では、週間部門1位になったこともあった。
その声に応えて2002年に出されたのが5枚目のアルバム『ブルーヨンダー』である。『新たなる離陸』から8曲を選んで再録音することで、難しかったCD化を実現した。このアルバムには、新曲2曲に加えて1975年のライブ音源も収録されている。(その後『新たなる離陸』は、2005年に日本で世界初CD化された。)
2007年に出された『The Craighall Demos 71:76』は、デビュー前の71年から解散直前の76年までのデモテープを、デヴィッド・ペイトンが編集したもの。ここに収められた曲はすべて、パイロットの原点とも言えるクレイグホール・スタジオで録音されたものであり、それがタイトルの由来になっている。ビリー・ライオールがリード・ボーカルを取っているものも多い。
2007年11月17日、18日 パイロット来日公演が決定し演奏を披露した。(メンバーは、DAVID PATON, STUART TOSH サポートメンバーCALAIS BROWN, KENNY HUTCHISON)
メンバー
- David Paton - Vocals & Bass & Guitars (解散後,The Alan Parsons Project, Keats,The Elton John Band)
- Ian Bairnson - Guitars & Bass & Vocals (契約時期の事情等から1975年加入とされてきたが、実際にはデビュー時から正式メンバーである。解散後,The Alan Parsons Project, Keats)
- Billy (William) Lyall - Keyboards & Vocals (1976年脱退後,ソロ活動 89年12/25没)
- Stuart Tosh - Drums & Vocals (1976年脱退後,10cc)
作品
アルバム
- FROM THE ALBUM OF THE SAME NAME (1974年) - US#82
- Second Flight (1975年) - UK#48
- Morin Heights (1976年)
- Two's A Crowd (1977年)
- Blue Yonder (2002年)
- The Craighall Demos 71:76 (2007年)
シングル
- Just A Smile (1974年)
- Magic (1974年) - UK#11/US#5
- January (1975年) - UK#1/US#87
- Call Me Round (1975年) - UK#34
- Just A Smile (1975年) - UK#31/US#90
- Lady Luck (1975年)
- Running Water (1976年)
- Canada (1976年)
- Penny In My Pocket (1976年)
- Get Up And Go (1977年)
- Monday, Tuesday (1977年)
- Ten Feet Tall (1977年)