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ナポリ地下鉄

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ナポリ地下鉄
Metropolitana di Napoli
ファイル:Metropolitana di Napoli.svg
基礎情報
路線数 7(計画中3)
駅数 69
運営
開業日 1889年
運営者 メトロナポリトレニタリアチルクムヴェズヴィアーナSEPSA
仕様
路線総延長 53
路線図

ファイル:Mappa metropolitana Napoli zona 1.png

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ナポリ地下鉄 (Metropolitana di Napoli) は、 ナポリ市の公共鉄道網を示す名前である。7路線の地下鉄と4路線のケーブルカーと言う構成で提供されている。現在の路線網は専用区間で運用される2路線、つまり「Linea 1」と「Linea 6」で両者とも「メトロナポリ」により運営される路線を含め、以下のようなその他の路線における他の鉄道事業者の様々な区間を利用して実現している。「Linea 2」はナポリ通過線内に実現されており、「トレニタリア」が運営している(設備はRFI)。「Linea 3」と「Linea 4」は「チルクムヴェズヴィアーナ」により運営。「Linea 5」と「Linea 7」(全線完成はまだ)はSEPSAにより運営されている。 各丘陵地区と市の中心とを結ぶ4本のケーブルカーにより路線網は完成する。ケーブルカーは全てメトロナポリが運営。 「Linea 8」や「Linea 9」や「Linea 10」と言った地下鉄新線、既にある路線の延長も建設中または計画中である。

鉄道網はカンパーニア州により「Agenzia Campana per la Mobilità Sostenibile」(カンパーニア交通維持会社)を通じて調整されている。その料金統合はイタリアで最も進んでおり、「Consorzio UnicoCampania」(ウニコカンパーニア組合)により運営されている。

現在の路線網

ナポリ地下鉄の路線
路線名 開業 全長 年間乗客数
1号線 1993年 15 km 15
2号線 1925年 14 km 11
3号線 2004年 12 km 12
4号線 1891年 8 km 8
5号線 1962年 7
6号線 2007年 4
7号線 12

1号線

1号線路線図

ナポリ地下鉄 1は、市における最初の専用区間の地下鉄で、「コッリナーレ」(山手線)とよばれ、市の中心とヴォーメロ地区や医療地区、ピシノーラ地区に至るまでの山手地区とを結んでいる。数年にわたって駅を追加し1993年にはそれらは完成し、現在の14駅に達した。現在はダンテから中央駅付近のガリバルディに至る区間と、ピシノーラからカポディキーノ空港までの区間を建設中である。

さらには、建設中のアエロポルト駅(空港駅)からガリバルディ広場までの路線延長を計画中で、これで本来の環状となる。

ダンテからムゼーオマテルデイサルヴァトール・ローザヴァンヴィテッリといった多くの駅が「芸術の駅」計画に参加している。

サルバドール・ロサとモンテドンツェリの間は、急勾配区間であるのでループ線である。急峻な崖のためにコリアミネイ駅の北側は、地下線が突然かなりの高架線となる。

2号線

ファイル:Napoli metropolitana linea 2.png
2号線路線図

ナポリ地下鉄 2号線は、1925年に竣工しナポリ通過線の線路を走行する。他の列車(ローカル列車やそうでないもの、貨物列車)により鉄道路線としても使用されている地下路線であり、列車の本数の多さや各駅への近さ(始発のポッツオーリを除くナポリ市内全てで)が特徴的である。

路線はメトロナポリの短い期間を除いてフェッロヴィーエ・デッロ・スタートまたはトレニタリアにより運営され続けている。

現在 Linea 2 には全部で11駅があり、ジャントゥルコからサン・ジョヴァンニまでの区間を延長工事中で、この区間には新たに2つの駅が出来る予定である。またバニョーリの近くにも駅を建設予定である。

3号線

3号線路線図

ナポリ地下鉄 3号線は、チルクムヴェズヴィアーナの線路利用と運営となっている。この路線はナポリ中心部のポルタ・ノラーナから出発し市内の東の周辺部(ポッジョレアーレやボッテゲッレ)を結び、最後はサン・ジョルジョ・ア・クレマーノにある終点サン・ジョルジョ・ア・クレマーノ駅に到着する。

路線は、ナポリ=ボッテゲッレ=サン・ジョルジョ・ア・クレマーノ線に含まれていて、2004年に完成し12駅がある。

4号線

4号線路線図

ナポリ地下鉄 4号線は、ナポリ=オッタヴィアーノ=サルノ線の線路を利用しており、ポルタ・ノラーナからチェルコラまでの区間となっている。チルクムヴェズヴィアーナが運営。

路線はナポリ市南部に展開しており、地下鉄とは名付けられたものの実際にはチェルコラ駅を終点とする列車はなく、全てがオッタヴィアーノサルノまで運行している。Linea 4 の駅は8駅となっている。

5号線

5号線路線図

ナポリ地下鉄 5号線は、チルクムフレグレア線を走行し、運営はSEPSAにより行われている。路線はナポリ中心部のモンテサント駅と西の周辺部であるピアヌーラまでを結んでいる。

路線は本当の地下鉄ではないが、ナポリ市の都市交通としてそう定義されている。ピアヌーラ駅を終点とする列車はなく、全てがリーコラまで運転されている。路線には6駅があり、ヴォーメロ地区に1駅増設する予定がある。

6号線

6号線路線図

ナポリ地下鉄 6号線は、2007年に竣工し、メトロナポリにより運営されている。路線はフオリグロッタ区とメルジェッリーナ地区の付近とを結ぶ。路線は続いてナポリ中心部に到達する予定。

「軽量軌道交通」の区間として建設され、フオリグロッタから市の東周辺部のポンティチェッリ付近を繋ぐ為に1980年代に高速路面電車として計画された。しかし建設作業は終了せず、長い変遷があった後に既存部分を利用して新たな工事を行った上で地下鉄路線として造ることに決定した。

現在、路線は4駅があり、メルジェッリーナからムニチーピオまでの延長と2駅の増設工事が行われている。

全ての駅が「芸術の駅」計画に参加している。

7号線

ナポリ地下鉄 7号線は、一部は営業中で一部が建設中の路線である。最終目的はチルクムフレグレア線のソッカーヴォクマーナ線ゾオ=エデンランディア駅を大学生の多いモンテ・サンタンジェロ経由で結ぶことである。

現在は2つの区間が営業中で、クマーナ線とチルクムフレグレア線、つまりモンテサントからソッカーヴォおよびモンテサントからゾオ=エデンランディアの区間である。

工事が終了すると12駅となる予定。

アルファーナ・バッサ

アリファーナ鉄道は、ナポリとサンタ・マリーア・カープア・ヴェーテレを結んでいた。正確にはアリファーナ・バッサ線といい、サンタ・マリーア・カープア・ヴェーテレとピエディモンテ・マテーゼとを結ぶ「アルファーナ・アルタ線」との区別のためにこう呼ばれていたが、過密が原因で行われた再近代化作業のために閉鎖(その作業は未だに実現されずに鉄道設備は撤去されたまま)されていた。

この鉄道線は、Liena 1のピシノーラ駅を出発し、カンパーニア州都とアヴェルサ(2009年)とサンタ・マリーア・カープア・ヴェーテレ(2011年)までの北の連帯都市の残りとを繋げるような本当の県間鉄道、都市型(Linea 1と同じ電車の共有)の技術を使った地下鉄事業として提供を行う為に全線の互換を行う苦労を強いられている。その間にも、同路線はカポディキーノ空港を経てガリバルディ広場に至るチェントロ・ディレツィオナーレ方面へ延長しLinea 1 の輪を閉じる予定である。また、ピシノーラからガリバルディの区間では、Linea 1 とアリファーナが同じ区間を共有する。ピシノーラからムニャーノ(駅一つだけ)の区間のみだけ北側への延伸工事が終わっている。

路線はアリファーナ・アルタとナポリ=カンチェッロ=ベネヴェント線を運営している会社メトロカンパーニア・ノルドエストにより運営される予定である。

路線図ギャラリー

その他事業

中央鋼索線

ナポリ地下鉄網には地下鉄とは異なった交通機関も含まれている。4つのケーブルカーと3つのエレベーターである。

ケーブルカー

ケーブルカーの路線は全て市内にあり10分から15分ほどの間隔で運行されている。

エレベーター

ナポリには3基のエレベーターがあり、高低差の異なる道路をより快適に結ぶのに貢献している。 全てのエレベーターは街の中心部にある。

計画線

8号線

ナポリ地下鉄 8号線は、現在のクマーナ線のほんの一部を利用する予定である。 チルクムフレグレア線とは反対に、将来クマーナ線はナポリ・カンピ・フレグレイ駅付近を始発とし、モンテサント駅とを往復する予定である。

クマーナ線の地下鉄区間は5駅からなり(そのうち2つは既存)、それと同時に他の列車がナポリからポッツオーリの市街区間の通常接続を受け持つ予定である。

計画は認可されたが作業は開始されておらず引継日程もはっきりしていない。

9号線

ナポリ地下鉄 9号線は保留中の計画で、6駅からなるミニ地下鉄を建設する予定で、ナポリ市中心カヴール広場とコッリ・アミネイ地区がステッラ、サンティタ、カポディモンテ区を経由して繋がることになる。

路線は街の2つの代表的な博物館である、国立考古学博物館カポディモンテ博物館を結ぶ。

10号線

ナポリ地下鉄 10号線は保留中の計画で、ナポリ市中心部のカヴール広場と建設中の高速鉄道ナポリ・アフラゴーラ駅とをカゾーリアアフラゴーラを経由して結ぶ地下鉄路線である。

芸術の駅

様々な地下鉄路線の建設さらには各駅の開設において「芸術の駅」 (Stazioni dell'Arte) 計画が提案された。これは彫刻、モザイク、装飾用パネルなどを駅の装飾として芸術の場所を与えることである。

外部リンク