テバトロン

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座標: 北緯41度49分55秒 西経88度15分06秒 / 北緯41.831904度 西経88.251715度 / 41.831904; -88.251715

テバトロン(奥)およびメイン・インジェクター

テバトロン英語:Tevatron)は、アメリカ合衆国イリノイ州バタビアにあるフェルミ国立加速器研究所が有する衝突型粒子加速器である。2008年CERNLHCが稼動開始するまでは世界最大の衝突型加速器であった。1TeVのエネルギーをもつ陽子反陽子を、円周6.3kmシンクロトロンを用いて加速することが可能である。これは「テバトロン」の名称の由来ともなっている。テバトロンは1億2000万ドルの工費をかけて、1983年に完成した。稼働開始後も定期的に性能向上が図られ、1994年には2億9000万ドルをかけてメイン・インジェクター(前段加速器)が新設された。トップクォークの発見に初めて成功するなどの功績をあげたものの[1]、LHCの稼働開始によりテバトロンは2010年頃に運用を終了する見込みとなった。2010年には、一度2014年まで運用を延期する計画が持ち上がったものの資金不足により頓挫し[2]、2011年1月10日にアメリカ合衆国エネルギー省よりテバトロンを閉鎖するという発表がされ[3]2011年9月30日午後2時(アメリカ夏時間)に運転終了した[4]

出典

  1. ^ さよならテバトロン”. 日経サイエンス (2011年11月号). 2011年9月25日閲覧。
  2. ^ Is it a new particle, or just a fluke?”. CNN (2011年4月8日). 2011年9月25日閲覧。
  3. ^ “Goodbye Tevatron”, Nature 469: pp. 265–266, (2011-1-20), doi:10.1038/469265b, http://www.nature.com/nature/journal/v469/n7330/full/469265b.html 2011年9月25日閲覧。 
  4. ^ 金信弘 (2012年2月10日). “テバトロン衝突型加速器の運転終了に伴う歴史的なまとめ”. 筑波大学. 2013年9月12日閲覧。

関連項目

外部リンク