スウェーデン国鉄X9形電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

2019年9月6日 (金) 19:01; Kagakoume (会話 | 投稿記録) による版 (デフォルトソート追加)(日時は個人設定で未設定ならUTC

(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)
X9形電車
X9形電車
基本情報
製造所 ヒルディング・カールソン
アセア
主要諸元
編成 4両編成
軌間 1,435 mm
電気方式 交流15kV 16.7 Hz
最高運転速度 115 km/h
編成定員 154人(着席)
編成重量 103t
全長 先頭車:17,500 mm
中間車:17,400 mm
台車 ボギー台車
主電動機出力 340 kW
駆動方式 カルダン駆動
編成出力 1,360 kW
保安装置 ATC
テンプレートを表示

スウェーデン国鉄X9形電車はスウェーデン国鉄(SJ)でかつて使用されていた急行用電車である。

概要[編集]

急行電車用としてX20形電車をベースに1959年から1963年にかけて4両編成11本(44両)がヒルディング・カールソン社(後に廃業)にて製造された。

車体外観[編集]

前面のデザインは大型2枚窓を配置して傾斜を付けたタイプで、日本の湘南型スタイルと言われているのとよく似ている。側面はコルゲートを採用している。

塗装は大胆に赤みの強いオレンジ色[1]を採用。その見た目からパプリカトーグ(Paprikatåg、ピーマン電車の意)の愛称で親しまれていた。

運転・走行機器[編集]

電装品はアセア(現:アセア・ブラウン・ボベリ)製を採用している。主電動機(走行用モーター)は340kWのものを採用した。両先頭車が電動車となっており、いずれの車両も車軸配置は1A-A1(UIC式表記法)、すなわち編成全体では4軸を駆動し、出力は340×4=1,360kWとなっている

編成[編集]

各車両についている記号は以下の通り

  • Mc - 運転台付き電動車。
  • T - 付随車
  • TF - 変圧器
  • PT - パンタグラフ
 
形式 X9A
(Mc)
UA9
(T)
UB9
(T)
XB9
(Mc)
搭載機器 TF
PT
     
設備
定員
二等車
26人
一等車
30人
二等車
54人
二等車
46人

運用[編集]

主にスウェーデン南部で運用されていた。1999年を最後に定期運用からは離脱している。

保存車両[編集]

2編成が保存されており、うち1編成は鉄道博物館での保存である。

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 同時期に登場したRa形機関車もオレンジ色を採用した。

外部リンク[編集]