シュートアウト

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シュートアウト(Shootout)は北米アイスホッケーリーグ、NHLが2005年以来採用しているタイブレークの方法である。

試合が終わって同点の場合

アイスホッケーでは20分の「ピリオド」を3回行う。これで決着がつけば試合は終了。同点で試合が終わった場合、まずはサドンデス方式による延長戦(OT)を行うが、それにおいては本来の5+1vs.5+1ではなく、4+1vs.4+1方式をとる。それでも決着がつかない場合、このシュートアウトを採用する。

シュートアウトの方式

まず、ホームチームが先攻か後攻か選ぶ。NHLにおいて、2005-2006年度はホームチームは必ず後攻だった。

両チームはまず3人ずつ「シューター」を決める。シューターはそれぞれペナルティーショットを行う。得点が入るとシュートアウトの得点に1点加算される。

決着がつかなかった場合(2人目終了地点で2点差がついている場合は終了)、4人目以降がペナルティーショットを行うサドンデスに突入する。NHLでは2005-2006シーズンのワシントン・キャピタルズニューヨーク・レンジャースの試合で、15ラウンドまで行ったことがある。

得点を多く入れたチームにはシュートアウト以前の得点に1点は加えられ勝利チームとなる。

シュートアウトの達人たち

  • エイドリアン・オコイン (Adrian Aucoin, フェニックス・コヨーテズ) …ディフェンスマンながら、2009-10シーズン中~終盤にかけて、6回連続で決勝点をたたき出すという偉業を成し遂げた。ちなみに決勝点6つも歴代最多。
  • エリック・クリスチャンセン (Erik Christensen, ニューヨーク・レンジャース) …デビュー以降、5シーズンで実に4チームを渡り歩いているが、その間の通算成功率は50%を超える。
  • ユッシー・ヨキネン(Jussi Jokinen, カロライナ・ハリケーンズ) …最初のシューアウト以降9回連続でシュートアウトでゴールするという、NHL記録をつくった。また、同年シュートアウトで決めたゴール10個は歴代最多タイ。
  • TJ・オッシー (T.J. Oshie, セントルイス・ブルース) …ここ数年でデビューした若手選手では最高の成功率を誇る。
  • ジョー・パベルスキー (Joe Pavelski, サンノゼ・シャークス) …彼もまた通算成功率が50%を超える。
  • ジョナサン・テーブス(Jonathan Toews, シカゴ・ブラックホークス) …昨年はシュートアウトで8ゴール(歴代2位タイ)。同じ年にデビューしたパトリック・ケーンとともに、シュートアウトでも貢献している。
  • ヴォイテック・ヴォルスキー(Wojtek Wolski, フェニックス・コヨーテズ) …2008-09シーズン、シュートアウトで決めた10ゴールはヨキネンに並んで歴代最多タイ。
  • シドニー・クロスビー(Sidney Crosby、ピッツバーグ・ペンギンズ) …2009-10シーズンはオリンピック決勝戦での決勝ゴールや、シーズントータルでは51ゴールを決めるなど、彼の更なるブレイクイヤーとなったが、シュートアウトでも10回中8回(10回以上での成功率歴代2位)という脅威の成功率を誇った。