シュタイナー楕円

三角形のシュタイナー楕円。三角形の内部の線は中線であり、交点である重心はこの楕円の中心である。

幾何学における三角形のシュタイナー楕円（シュタイナーだえん）は、三角形の3頂点を通り重心を中心とする楕円である。名前はヤコブ・シュタイナーに由来する。シュタイナーの内接楕円との比較から、シュタイナーの外接楕円と呼ばれることもある。

シュタイナー楕円の面積は元の三角形の${\frac {4\pi }{3{\sqrt {3}}}},$倍であり、シュタイナーの内接楕円の4倍である。三角形に外接する楕円（外接円を含む）のうち、最も面積が小さい。

以下の解説で特に説明がない場合、 a, b, c は三角形の3辺の長さを表す。

三角形上の座標による表記

シュタイナー楕円の三線座標による表記は、以下の式で表される。

$bcyz+cazx+abxy=0$

重心座標の場合は以下の式になる。

$yz+zx+xy=0$

軸と焦点

長軸と短軸の長さは以下の式で表される。

${\frac {1}{3}}{\sqrt {a^{2}+b^{2}+c^{2}\pm 2Z}},$

焦点間の長さは以下になる。

${\frac {2}{3}}{\sqrt {Z}}$

ただし、Ｚ は以下の式で表される値である。

$Z={\sqrt {a^{4}+b^{4}+c^{4}-a^{2}b^{2}-b^{2}c^{2}-c^{2}a^{2}}}.$

2つの焦点は Bickart points と呼ばれる。