コーキング

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コーキング施工の例

コーキング(caulking)は、建築物において、気密性防水性のために施工される隙間を目地材などで充填すること。また、その材料であるパテなどを充填材コーキング材(caulking compound)・コーキング剤(caulking agent)または単にコーキングと呼ぶ。

コーキング材の種類や用途などは数多くある。また、建築用シーリング材(コーキング)の規格は、JIS A 5758で規定されている。

材料

コーキングの充填材料には、シリコーン系(オルガノポリシロキサン)、変性シリコーン系(シリル基を末端に持つポリエーテル)、ポリウレタン系などの樹脂が使われている[1]。それぞれ、想定された用途が異なる[2][3]

また、事前にすべての成分を混合してある「1成分型(1液性)」のものと、2液以上が押し出した時に混ざる「多成分型(2液性など)」がある。

ガラスはめ込み(グレイジング)に使われているシーリング材は「タイプG」として、その他のものである「タイプF」と別に分けられている。タイプFのものは、目地幅の変形度によってクラスわけされており、さらに、変形度が大きいものに関しては、引っ張り応力に対する耐性の差(「モジュラス(modulus)」)により、サブクラスに分けられている。「高モジュラス」のほうが引っ張り応力に強い。変形度が小さいものに関しては、塑性変形するかしないかで、サブクラスわけされる。

「コーキング」と「シーリング」の使い分け

JIS K6800:1985「接着剤・接着用語」では、シーリング材(建築用は、JIS A 5758で規定)を「構造体の目地、間げき(隙)部分に充てん(填)して防水性、気密性などの機能を発揮させる材料。」、油性コーキング材(建築用は、JIS A 5751で規定されていたが、現在は廃止されている。)を「展色材(天然樹脂、合成樹脂、アルキド樹脂など)と鉱物質充てん(填)剤(炭酸カルシウムなど)を混合して製造したペースト状のシーリング材。相対変位の小さな目地のシールに使用される。鉱物質充てん剤として、石綿は、現在使用が禁止されている。」と規定している。

しかし、通称では、あらかじめ形が決まっているものをシーリング材(シーリング)と呼び、チューブ容器に入っていて専用の押出し機であるコーキングガン(caulking gun)で施工する樹脂性の物をコーキング材(コーキング)という事が多い。コーキングとシーリングは建築現場では同義語として使われる事が多く、建築現場では、職人の年代や所属している会社などによってコーキングかシーリングかは厳密には決まっていないのが現状である。[要出典]

脚注

外部リンク

関連項目