クリックホイール

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第3世代iPodまで搭載されていた「タッチホイール」とは違い、ボタンが内蔵される形となった。

クリックホイール(英名:click wheel)とは、齋藤憲彦氏が発明し[1][2]、かつてアップルが開発・発売していたiPodに搭載された入力装置の名称である。スクロール用のタッチパッド押しボタンが合わさり、1つの装置となっていることが主な特徴である。

概要

クリックホイールは、第2世代iPod classic(発売当時は「iPod」という名称)から入力装置として搭載されていた、「タッチホイール」の後継となる装置である。「タッチホイール」では指を滑らせるようにして操作するパッド部分と、押して操作するボタン部分が別になっていたが、クリックホイールではパット部分にボタンが内蔵される形となった。

内蔵のタッチパッドは、センサーに指が触れることによりコンデンサが構成され、指がタッチパッド上のどの位置に存在するかを微弱な静電容量の変化として検出し、センサーの表面をなぞった指の軌跡によって、操作をiPod上に反映させるようになっている。このように、操作の検出に微弱な電気を利用するため、手袋をしたままの状態や一部のタッチペンなどでは正しく操作できない場合がある。

また、上下左右と中央のボタンは、タッチパッドのセンサーによって押している操作を検出しているのではなく、物理的に金属の接点を接触させることによって操作を検出するものとなっている。

搭載された機器

全てのモデルに搭載されている。
  • iPod classic
第4世代から新しく搭載され、その後は最新モデルである第6.5世代(Fall 2009)まで引き続いて搭載されている。
iPod nanoが、iPod miniの後継製品であるため、第1世代から引き続いて搭載されてきたが、第6世代以降は「マルチタッチディスプレイ」を主な入力装置として採用し、クリックホイールは搭載されていない。

iPod touchはクリックホイール開発後に発売されたものの、第6世代以降のiPod nanoと同様の理由で搭載されておらず、iPod shuffleはクリックホイールと似たような入力装置が搭載されているが、スクロールでの操作はできないためクリックホイールとは別のものである。

出典

  1. ^ 発明家・齋藤憲彦 対アップル戦争に勝つ
  2. ^ ついにジャパニーズ・ドリームは実現した!〜iPod特許侵害訴訟の勝利〜