エーテルアミン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

2015年10月19日 (月) 08:31; Zazanasawa (会話 | 投稿記録) による版(日時は個人設定で未設定ならUTC

(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)

エーテルアミン (etheramine) はエーテル結合を有するアミンの総称であるが、工業的にはアルコールのシアノエチル化と続く水素化還元で得られる R-O-CH2CH2CH2NH2 およびその誘導体を指すことが一般的である。

工業的な合成法[編集]

エーテルアミンの基本となるエーテル一級アミンの合成は一般的に以下の経路による。

アクリロニトリルによるアルコールのシアノエチル化

ROH + H2C=CHCN -(cat.KOH)→ R-O-CH2CH2CN(エーテルニトリル)

エーテルニトリルの水素化還元

R-O-CH2CH2CN -(H2/NaOH or NH3、Raney-Ni)→ R-O-CH2CH2CH2NH2

用途[編集]

特許では浮遊選鉱剤、燃料添加剤等の化学品分野の用途が目立つ。近年はヘアケア用途での展開も見られ、ヘアーコンディショナーの主基剤として、花王のアジエンス(主基剤:C18H37-O-CH2CH2CH2N(CH3)2)や資生堂のTSUBAKI(主基剤:C18H37-O-CH2CH(OH)CH2N(CH3)2)などに配合されている。