ウキヨホテルプロジェクト
ウキヨホテルプロジェクト(英字記載名:Ukiyo Hotel Project)は、劇作家・河田唱子が主宰するミュージカル製作を行う日本の演劇団体。神奈川県横浜市を拠点に、専属の役者・スタッフが所属しないプロデュース形式で公演を行っている。オリジナルミュージカル『ウキヨホテル』の製作・上演を最終目標としている。
概要
劇作家の河田唱子が、所属していた団体「もじゃもじゃ頭とへらへら眼鏡(2011年結成 現在は解散)で、2015年に「神奈川県庁本庁舎大会議場短編演劇集 vol.2」向けに書き下ろした30分の創作ミュージカル『ウキヨホテル』を劇団四季出身の俳優たちとともに制作した。
この作品の構想段階で、事前調査を行った際、横浜本牧に実在した文化「チャブ屋」及び当時チャブ屋街の一番人気とうたわれた「キヨホテル」及び看板であった「メリケンお浜」を題材に取りたいと考え、『ウキヨホテル』の長編化を決定する。
資料の多くが、横浜大空襲で焼失しており、フィールドワークを行いながら、作品作りを続ける。
2018年、本格的に「ミュージカル『ウキヨホテル』」を上演するためのプロジェクトとして、「ウキヨホテルプロジェクト」を立ち上げる。
その第一弾として『朗読劇ウキヨホテル』(会場:サラヴァ東京)を上演。ハマコと侍女の関係を中心に男女4人による朗読劇として再構成。
2019年5月「トライアウト公演『ウキヨホテル』」(会場:ラゾーナ川崎プラザソル)を上演。 日本では当時珍しかったトライアウト公演であった。トライアウト公演は「試演会」とも訳され、ブロードウェイなどで、都市の大劇場での公演前に地方などで公演を重ねてブラッシュアップしていく手法のひとつである。
トライアウト公演を経て、2020年に本公演を予定するも、コロナ禍により断念。脚本を再構成し、映画美術家の種田陽平とともに18ページの美術プランを制作した。
2021年11月、横浜元町にある老舗ダンスホール「クリフサイド」をウキヨホテルに見立て、「コロナ禍における『ウキヨホテル』」として、ビッグバンドとダンス・歌を中心に構成されたショウ『Ukiyo Hotel Bar』を開催した。
2022年10月、前年と同じクリフサイドを会場に、横浜を背景にした短編ミュージカル5本で構成されたミュージカル『YOKOHAMA Short Stories』を上演(音楽:田中和音、Ko Tanaka 演出:菊地創 出演:飯塚萌木、五十嵐可絵、岡本悠紀、かとう唯、菊地創、栗山絵美、小西のりゆき、清水彩花、田村良太、藤倉梓、松村桜李、宮田佳奈)。
上演歴
- 朗読劇ウキヨホテル(2018年) - 東京サラヴァ
- トライアウト公演 ウキヨホテル(2019年) - ラゾーナ川崎プラザソル
- Ukiyo Hotel Bar (2021年) - クリフサイド
- YOKOHAMA Short Stories (2022年) - クリフサイド
外部リンク
- 公式ウェブサイト
- “元町で公演『ウキヨホテル』を体感”. タウンニュース 中区・西区版. (2021年11月18日) 2022年8月4日閲覧。
- “劇作家・河田唱子のUkiyo Hotel Projectがトライアウト公演、出演に野田久美子ら” 2022年8月6日閲覧。
- 山田参助がチラシイラストを描き下ろし、横浜にまつわる短編ミュージカル集 コミックナタリー (2022年10月20日)
- 横浜 歌い踊る 昭和のハマ 27日から 読売新聞 (2022年10月23日)
- 『YOKOHAMA Short Stories』五十嵐可絵・岡本悠紀・田村良太・藤倉梓インタビュー:“知られざる横浜”へと誘う、五つの短編ミュージカル Musical Theater Japan (2022年10月24日)
- 横浜の歴史テーマに歌い踊る 短編ミュージカル5編、きょうから「クリフサイド」で上演 東京新聞 (2022年10月27日)