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アケボノチョウチョウウオ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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アケボノチョウチョウウオ
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
: スズキ目 Perciformes
亜目 : スズキ亜目 Percoidei
: チョウチョウウオ科 Chaetodontidae
: チョウチョウウオ属
Chaetodon
: アケボノチョウチョウウオ
C. melannotus
学名
Chaetodon melannotus
Bloch & Schneider, 1801
英名
Blackback butterflyfish

アケボノチョウチョウウオ (曙蝶々魚、学名:Chaetodon melannotus 、英名:Blackback butterflyfishブラックバック・バタフライフィッシュ)は、スズキ目スズキ亜目チョウチョウウオ科に属する

形態

  • 全長約18cm。
  • 体側は白色地に口から腹、尾の付け根、背びれ、頭部は黄色が囲む。
  • 体側にななめに走る黒線。(背びれにそって黒い大きな斑があり、そこから、斜め線が走る。)
  • 幼魚は尾の付け根に黒点があるが、成長するにつれ、上の大きな黒い斑とつながり吸収されてしまう。
  • しりびれの付け根には小さな黒点複数ある。
良く似た種

良く似た種にスポットテールバタフライフィッシュがいる。

見た目はそっくりで瓜二つだが、良く見るとこちらの種は上記の尾の付け根に黒点の特徴がない。また、アケボノチョウでははらびれが黄色だがこちらは白い。尾の付け根の黒点も成長しても消えない。

生態

雑食で、藻類、サンゴのポリプ、甲殻類などを食べる。意外と他種といることが多い。

幼魚は、死滅回遊魚(無効分散)として有名。本州で見られるのはほとんどが幼魚である。1月になるにつれ、見られなくなり、夏になるとまた黒潮に乗って本州沿岸でみられる。本州ではおおきくても5cm以内の個体で、成長するにつれ、深いところに移動する。磯溜まりより漁港の堤防の側面などにいることが多い。自家採集の定番種でもある。

サンゴ礁を中心に、その周辺の転石帯や砂底、ガレ場、岩礁域、漁港などで見られる。生息域がかなり広いので、沖縄では普通種であり、どこでもいる。あまり、大きな群れにはならないが、群れを作る。

分布

太平洋~インド洋・紅海に生息。

生息域が広い種で個体数も多い。日本でも南紀から南で多く見られる。沖縄では普通種に指定されており、どこにでもいる。

人とのかかわり

本種は古くから観賞魚として関わっている。安価で丈夫なため、フウライチョウ、トゲチョウ、ミゾレチョウと並び、初心者でも手軽な種としてすすめられる。チョウチョウウオ飼育の入門種である。病気にもなりにくい。また、気はそれほど強くないので複数で飼育する場合、本種をお勧めする。しかし、組合わせは同じタイプの丈夫な種に限る。

毎年、夏になると本州の太平洋側の沿岸や関東近郊の伊豆や房総にやってくる本種は自家採集家やダイバーを、楽しませる。比較的鮮やかな色彩のため人気はある。

関連項目