Wikipedia:査読依頼/紛争理論 20080511

紛争理論 - ノート[編集]

(スタブ記事であった「紛争理論」をいちおうの形にまとめました。記事内容の正誤・分かりやすさ・出典の妥当性だけではなく、読みやすさ・体裁上の見やすさなどの観点からも幅広くご意見を賜りたいと思います。今後の新規記事・スタブ記事の編集の際の雛形にしようと思っておりますので、どうかよろしくお願いいたします。)M.M 2008年5月10日 (土) 14:37 (UTC)[返信]

【査読】 ──専門家の方による審査結果。
【検証】 ──参考文献などと照合しつつ正確性を評価頂いた結果。
【書評】 ──専門外の方による評価および助言。
拝読致しました。紛争理論の理論的内容については、達意に整理されており、わたしから改めてM.Mさんに申し上げることは特段無いかと思われます(現代社会学との関連で言えば、コリンズの論ははずせないでしょうが、これは、別のところでM.Mさんから後に加筆されると伺っています)。そこで、ここでは一つ別の切り口からコメントしたいと思います(別の切り口が見つかれば、また別途コメントさせていただきます)。
社会学理論は、言うまでもなく、「純粋」理論的に自律的、線形的、客観的に展開されるものではなく、ギデンズ流に言えば、現実社会との「二重の解釈学」によって形成され、形成され直されていくものであります。主にダーレンドルフによる紛争理論への注目もまた例外ではなく、1960年代からの後期資本主義社会の形成とは切り離せません(いみじくもダーレンドルフの「ユートピアの終焉」という論題が示しているように)。現在の記事は、冒頭(「概要」節含む)が社会学史的な記述で始まっており、われわれ社会学徒には違和感なく入っていけるわけですが、万人の閲覧する百科事典Wikipediaの記事ということも勘案して、以上のような歴史社会的背景をいれてみるのも一策かと思います。
Wikipediaの長所の一つは、紙の専門分野別事典と異なり、分野横断的に相互リンクを張りめぐらすことができ、それによって、ある事象なり概念を総体的に把握できる点にあると思います。現在のWikipediaでは歴史系の記事が割合充実しているようなので、紛争理論の記事をうまく歴史系ほかの記事と接続させることで、本記事を、既存の社会学事典ではなしえない水準で、下でY tambeさんがおっしゃったような「生きた知識」を提供するものへと成長させることができるのではないでしょうか。
しかし、いずれにせよ、本記事は、質・量ともに貧しい社会学系記事において、間違いなく高水準をなしております。今後は、社会学系記事の規準点として、同分野執筆者にとって大きな刺激を与えてくれる記事となりそうです。--Clem 2008年5月31日 (土) 07:52 (UTC)[返信]
過分な評価をいただき恐縮です。Y tambeさんやClemさんがご指摘のように、理論そのものを解説するだけではなく歴史的背景や社会的事象との関わりから理解できるように心がけるというのは大切なことですよね。今回のアドバイスで見えてきたことを下に記してみます。
◆ダーレンドルフとコーザー以外の紛争理論について、関連性と歴史的な経緯を踏まえて加筆をする。
◆現実社会における事件等を事例として取り上げ、「生きた知識」となるよう配慮をする。
◆社会学以外の分野との関わりに配慮して、分野横断的かつ総体的に内容を把握できるように編集する。
ここまで記事の内容を充実させるにはもう少し時間がかかるとは思いますが、新たな編集上の課題が見えてきましたので、記事の構成なども考えつつお二人のご指摘を生かせるようにしたいと思っています(現状では、Y tambeからの指摘の一部を記事に反映させただけですから、もう少しがんばらねばなりません)。上記の点は、今後の社会学関連の記事編集のガイドラインにもなりうるものと思います。有益なアドバイスをどうもありがとうございました。--M.M 2008年5月31日 (土) 11:04 (UTC)[返信]
【感想】 ──専門外の方による感想。
社会学はまるっきり専門外の素人という立ち位置から、背景知識がほとんどゼロからの状態から読みました。記事内容の正誤については判断が付きかねますが、それ以外の部分についてコメントさせていただきます。
分かりやすさ
専門的なテーマですが、専門外の人が読んでも分かるように書かれていると思いました。私自身、何度か読み直しはしたものの、書かれている内容そのものについては理解できたと思いますので。
出典の妥当性
脚注と出典の使い方は、社会科学、人文科学系のリファレンススタイルとしてよく見かけるスタイルであり、形式的には概ね問題ないんじゃないかなと思います(私は自然科学の方なので、分野違いなのですが)。ただ、出版年が入ってないのが気になるところです(特にダーレンドルフやコーザーの原書…最初に主張したのがいつだったかは分かるようにしておく方がいいのではないかと)。それから「前掲書」は使用しない方がいいのではないかと思います(日本語版には規定はありませんが、英語版ではibidなどの使用は非推奨です。en:Wikipedia:Footnotes#Style_recommendations
読みやすさ・見やすさ
全体的に理解できる文章であったことから大きな問題はないと思います。ただし、具体的にどこをどうすれば、というのはすぐには思いつきませんが、文章の推敲などによって、より分かりやすく改善できる余地はあるのかもしれません。
その他
「紛争理論」という、そのものの解説としては十分だと思います。初めて知った私でも「紛争理論」というものを一言二言で説明できる程度の「知識」は得られました。ただ、それを「生きた知識」にするには至らなかった、というのが正直なところです。つまり、他の関連する事項との有機的なつながりが、この記事からは学び取れませんでした。これは、他の関連記事を読んでどうにかする、という問題ではなくて、この記事の内容が、言わば「孤立」した感じにまとめられているのが原因だと感じました。フランクフルト学派やエリート論をはじめ関連する学説との関係がどうなっているのか(特に時系列的な解説があると望ましいです)、またこの紛争理論に対する批判(特に均衡理論側からの再反論)など、この理論が他の理論に対してどういう影響を与えたか、さらには、もし「社会学」という学問分野内に留まらず、実社会に対して何らかの影響を(直接・間接問わず)与えたのであれば(例えば、いずれかの労働争議のときに引用される、など)そういった内容についても是非加筆していただきたいと思います。このような形で、記事の裾野を広げていくことで、より「百科事典らしい」記事になることを期待します。
以上です。何分にも専門外なので的外れなことを言ってるところもあると思いますが、参考になりましたら幸いです。--Y tambe 2008年5月22日 (木) 10:54 (UTC)[返信]
コメントありがとうございます。専門外の方から内容については理解できたとのコメントをいただけたこと、正直ホッとしています。ただ、「『生きた知識』にするには至らなかった」とのご指摘から、内容的にはまだ不十分な点があることも分かりました。たしかに、他の学説との関連性についてもさることながら、紛争理論の立場からのみの記述になっているというご指摘は、非常に参考になりました。もう少し文献を精査して、記事を充実させられるように努力したいと思います。--M.M 2008年5月22日 (木) 11:23 (UTC)[返信]
【その他】 ──表記・文体など