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イラン・ファーフェズ廟のドームの天井に描かれた幾何学文様
イスラーム美術は、ムハンマドとその信者達がメッカを離れヤスリブなどへと移住したヒジュラ(西暦622年)以降現代に至るまでの、スペイン、モロッコからインドまでに亘る「ムスリム(イスラーム教徒)君主が支配する地域で生み出された美術作品、もしくはムスリムのためにつくられた作品」を指す。

イスラーム世界全域で共通の文字が用いられ、特にカリグラフィーが重用されることが一体感を強めている。装飾性に注意が払われ、幾何学的構造や装飾で全体を覆うことが重視されるといった共通の要素も際立っている。しかし、形式や装飾には国や時代によって大きな多様性があり、そのためにしばしば単一の「イスラーム美術」よりも「イスラームの諸美術」として捉えられる。

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