PO箱

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PO箱 東京電機大学埼玉鳩山キャンパス収蔵品

PO箱Post Office box)はホイートストンブリッジによる電気抵抗計測器の一種。

歴史

ホイートストンブリッジによる測定装置の内、抵抗P,Qを比例辺、Rを可変抵抗とし1箱に収めた装置は、英国郵政庁英語版で始めて用いられたため、PO箱(Post Office box; PO box)と呼ばれている[1]

1960年代にはイギリスOレベル英語版Aレベルの学校の検定試験で、物理のシラバスの一般的な科学装置として使用された。

日本では、明治の文明開化の頃に、逓信省(現在の日本郵政株式会社)がヨーロッパから導入した。電信や電報を送信する電信線路の抵抗測定のため用いられた[2]

原理

構造ではホイートストンブリッジが形成されている。既知抵抗は10, 100, 1000Ωのように計算しやすい値に設定されていて、可変抵抗は抵抗箱で抵抗の値を制御することになる[3]

抵抗箱は主にプラグ式が用いられていて、各プラグが接続されている[4]。プラグ自体が電線となっていて、プラグと並列して抵抗が配置されている。プラグを外すと、抵抗が動作することになる[要出典]

構成と形状

携帯用のものもある[5]。 ブリッジの抵抗辺にはプラグ形かブラシ形が用いられる[6]

東京電機大学に所蔵されているものは実験室において大勢の学生に見やすいよう特に大きく作られている[7]

参照文献

  1. ^ 電気工学実験 基礎編. 学献社. (1962-05-15日) 
  2. ^ 図解 電気の大百科. オーム社. (1999-06-25) 
  3. ^ 電気学会『電気実験 基礎・計測編』39版、オーム社、1998年1月20日、23頁
  4. ^ 松元崇・堤捨男・横井川治男『電気計測要綱』第5版 3-3 ブリッジ回路、学献社、1970年6月20日、121頁
  5. ^ 熊谷文宏『絵ときでわかる 電気電子計測』第2版 4-01 低抵抗,中抵抗,高抵抗の測定、オーム社、2017年10月25日、121頁
  6. ^ 松元崇・堤捨男・横井川治男『電気計測要綱』第5版 3-3 ブリッジ回路、学献社、1970年6月20日、124頁
  7. ^ 公開資料(展示資料)”. 東京電機大学. 2019年10月20日閲覧。