飛騨忍法帖

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飛騨忍法帖
著者 山田風太郎
発行日 1960年
ジャンル 時代小説
前作 江戸忍法帖
次作 くノ一忍法帖
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飛騨忍法帖』(ひだにんぽうちょう)は、山田風太郎の時代小説。忍法帖シリーズの一作。『週刊漫画サンデー』(実業之日本社)に1960年2月29日号から9月24日号まで『飛騨幻法帖』の題名で連載され、単行本刊行時に『飛騨忍法帖』、さらに文庫版刊行時には『軍艦忍法帖』と改題された。幕末を舞台に飛騨幻法が近代兵器と対決する物語。

登場人物[編集]

主人公と飛騨衆[編集]

  • 乗鞍丞馬 - 飛騨幻法を使う忍者。主人公。
  • 檜夕雲斎 - 高山陣屋郡代師範。丞馬の幻法の師匠。
  • 片桐直人 - 高山陣屋の侍。
  • 土屋蓮之丞 - 同じく高山陣屋の侍。
  • 小見山大六 - 同上。
  • 堀甚十郎 - 同上。
  • 中西半兵衛 - 同上。
  • 狭霧 - 夕雲斎の娘。
  • 小笹 - 土屋蓮之丞の妹。片桐直人の許嫁。
  • お柳 - 飛騨高山の町娘。
  • おゆん - 神官の娘。
  • お藤 - 茶屋の娘。

江戸の人々[編集]

敵の近代兵器使い[編集]

登場する幻法vs近代兵器[編集]

  • 断鉄幻法 - 素手で剣を握り潰し砕く。
  • 水紗幻法 - 水を口に含み上に吹き上げると、水の幕となる。
  • 火焔幻法 - 油を含んだ場合は、口から火炎を吐き出す。
  • 山彦幻法 - 遠い所から声だけ耳元で聞こえる。
  • 飛魂幻法 - 髪の毛を引き抜いて、吹き飛ばすと相手にからみつき、絞め殺す。
  • 死恋幻法 - 離断した肉体の一部に生命力を注ぎ込み、術者の死亡後も自立して敵を討たせる。他の幻法を使用できなくなった状態を補う最後の幻法。
  • 拳銃・鉄砲・大砲・騎馬隊・軍艦 - 敵の旗本五人が得意とする近代兵器。

備考[編集]

山田風太郎作品で、主人公や悪役が使う技が「忍法」ではなく「幻法」なのは、本作と『武蔵野水滸伝』のみである。

脚注[編集]