西会津国際芸術村

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西会津国際芸術村(にしあいづこくさいげいじゅつむら、英語: Nishiaizu international art villege、略称:NIAV)は、福島県西会津町新郷笹川字上ノ原道上5752に所在するクリエイティブセンター。展示ギャラリーおよびアーティスト・イン・レジデンスを含む文化交流施設・インキュベーションセンターで、旧新郷中学校の木造校舎を利用して2004年に開設された。

概要[編集]

2002年に廃校となった旧新郷中学校の木造校舎を活用し、アーティスト・イン・レジデンスとして開設された。外国人アーティストを招聘する組織としてNPO法人西会津国際芸術村が設立され、駐日リトアニア大使館を通じて同国より招聘。以降、毎年各国からアーティストを招聘し、隣接する新郷小学校の子供たちの国際交流を図るなど地域の文化教育に寄与した。

現在、アーティストの滞在には、レジデンス施設として旧教員宿舎が活用されている(3部屋の個室・共有キッチン/風呂/トイレ/ランドリーなどの設備がある)。

レジデンスは、滞在を希望するアーティストやクリエイターが西会津国際芸術村に滞在を申請し、審査を経て町の許可が出ると滞在が可能となる。滞在クリエイターは、絵画や彫刻などの美術分野にとどまらず、デザイン・写真・映像・和紙・木工・音楽・ダンス・料理・演劇・現代アート など多岐にわたる。滞在後は同施設内のギャラリーで展示もしくはパフォーマンスするクリエイターが複数存在する。ディレクターがランドスケープアーキテクトであるため、土地の記憶を生かしたサイトスペシフィックな作品展開や、地域の潜在的な価値を見つめる視点をもたらすクリエイターとのコラボレーションが見られる。

館内は、中学校であった当時の備品や、過去のアーティストたちの作品が展示されており、校庭のプールの壁面には開設当時のリトアニアからの滞在アーティストらと、隣接する新郷小学校(2012年閉校)の子供達が共に描いた作品なども見られる。

歴史[編集]

2005年、年に一度のイベントとして西会津国際芸術村公募展を開催。県内外から応募者があり、受賞者は東京巡回展にて展示されるなどの特典があった。

2012年、町の臨時職員が常駐。隣接する小学校が廃校になったこともあり、海外のアーティストだけでなく日本人アーティストの招聘を開始した。2013年からは公募展だけでなく、企画展やワークショップ、音楽や演劇イベントなどが開催されるようになる。

2015年、移住定住相談支援センター「西会津のある暮らし相談室」が設置される。2016年には、日本ジョセササイズ協会が当施設にて誕生した。2017年、訪問者の増大に伴い、大規模な設備改修が行われる。

2018年以降は、一般社団法人BOOT (ブット)が西会津からの指定管理を受け、運営している。

施設[編集]

1F
  • コワーキングスペース「じぶんカフェ」
  • チャレンジキッチン「まぼろしレストラン」
  • 木工室
  • 移住相談室「西会津のある暮らし相談室」・移住図書館
2F
展示・制作スペースとして4教室
別棟
NIAVレジデンス

脚注[編集]


外部リンク[編集]

座標: 北緯37度38分14秒 東経139度39分45秒 / 北緯37.63725度 東経139.66256度 / 37.63725; 139.66256