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'''大野 順一'''(おおの じゅんいち、[[1930年]][[9月3日]]<ref>『文藝年鑑』2015</ref> - [[2015年]][[4月27日]]<ref>『文藝家協会ニュース』2015年10月</ref>)は、国文学者。
'''大野 順一'''(おおの じゅんいち、[[1930年]][[9月3日]]<ref>『文藝年鑑』2015</ref> - [[2015年]][[4月27日]]<ref>『文藝家協会ニュース』2015年10月</ref>)は、国文学者。


東京生まれ。[[明治大学]]文学部国文科卒、同大学院修士課程中退。明治大学文学部助教授、同教授、2001年定年退任。筆名・'''大野純'''。日本文芸思想史専攻。中世文学が専門だが、日本近代文学も論じた。日本文芸思想史とは、恩師である[[唐木順三]]からの受け売りと[[ヘーゲル]]哲学および[[仏教]]思想に関する無知無理解による[[トンデモ]]理論に基づいた単なる[[印象批評]]を展開するものであり、1970年代に[[小西甚一]]から厳しい批判を浴びたことがある。これを敷衍すれば、大野順一が好んで用いる「死生観」という語には、基本的に「死」へと傾斜してゆく話題しか出てこない。「死」へ傾斜することを一方的に決定する権力に対する批判は一切なく、生きようとする人間の意思や願いを嘲笑う議論しかなされていない。結果として中世文藝作品を山車にして生の尊厳を棄損してゆく現代社会に盲従しているに過ぎないのである。また[[変性男子]]や[[女人往生]]について一切語られていないのはフェミニズム思想に関する理解の欠如および仏教思想そのものに関する理解の欠如に基づいている。さらに、その歴史認識は中世を頂点と見做した観念的かつ一種の進歩的歴史観であっても具体的な文献資料に基づく実証的な研究ではなく、第二次世界大戦後の日本文学研究の進展を踏まえたものでもない。畢竟、単なる[[感想文]]なのである。教育者として学生、院生を指導したり文学部長に就任して大学を育ててゆく力量はまったくなかった。研究業績としては『日本古典文学大辞典』(岩波書店)にも書名が引用されている『平家物語の死と運命』が僅かにあるものの、文献学的研究を無視した感想文であり、今日では既に滅んだものと見なすべきだろう。
東京生まれ。[[明治大学]]文学部国文科卒、同大学院修士課程中退。明治大学文学部助教授、同教授、2001年定年退任。筆名・'''大野純'''。日本文芸思想史専攻。中世文学が専門だが、日本近代文学も論じた。


著書
== 著書 ==
*『[[平家物語]]における死と運命』[[創文社]] 1966
*『[[平家物語]]における死と運命』[[創文社]] 1966
*『[[萩原朔太郎]]』大野純 [[講談社現代新書]] 1976
*『[[萩原朔太郎]]』大野純 [[講談社現代新書]] 1976

2020年8月25日 (火) 13:04時点における版

大野 順一(おおの じゅんいち、1930年9月3日[1] - 2015年4月27日[2])は、国文学者。

東京生まれ。明治大学文学部国文科卒、同大学院修士課程中退。明治大学文学部助教授、同教授、2001年定年退任。筆名・大野純。日本文芸思想史専攻。中世文学が専門だが、日本近代文学も論じた。日本文芸思想史とは、恩師である唐木順三からの受け売りとヘーゲル哲学および仏教思想に関する無知無理解によるトンデモ理論に基づいた単なる印象批評を展開するものであり、1970年代に小西甚一から厳しい批判を浴びたことがある。これを敷衍すれば、大野順一が好んで用いる「死生観」という語には、基本的に「死」へと傾斜してゆく話題しか出てこない。「死」へ傾斜することを一方的に決定する権力に対する批判は一切なく、生きようとする人間の意思や願いを嘲笑う議論しかなされていない。結果として中世文藝作品を山車にして生の尊厳を棄損してゆく現代社会に盲従しているに過ぎないのである。また変性男子女人往生について一切語られていないのはフェミニズム思想に関する理解の欠如および仏教思想そのものに関する理解の欠如に基づいている。さらに、その歴史認識は中世を頂点と見做した観念的かつ一種の進歩的歴史観であっても具体的な文献資料に基づく実証的な研究ではなく、第二次世界大戦後の日本文学研究の進展を踏まえたものでもない。畢竟、単なる感想文なのである。教育者として学生、院生を指導したり文学部長に就任して大学を育ててゆく力量はまったくなかった。研究業績としては『日本古典文学大辞典』(岩波書店)にも書名が引用されている『平家物語の死と運命』が僅かにあるものの、文献学的研究を無視した感想文であり、今日では既に滅んだものと見なすべきだろう。

著書

共編
記念論文集
  • 『日本文芸思潮史論叢』大野順一先生古稀記念論文集刊行会 2001

論文

脚注

  1. ^ 『文藝年鑑』2015
  2. ^ 『文藝家協会ニュース』2015年10月