無水プロピオン酸

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無水プロピオン酸
無水プロピオン酸
IUPAC名プロパン酸無水物
別名プロピオン酸無水物
分子式C6H10O3
示性式(CH3CH2CO)2O
分子量130.14
CAS登録番号123-62-6
形状無色液体
密度1.01 g/cm3, 液体 (20 ℃)
融点−45 °C
沸点167.0 °C
SMILESCCC(=O)OC(=O)CC

無水プロピオン酸(むすいプロピオンさん、propionic anhydride)はカルボン酸無水物IUPAC命名法ではプロパン酸無水物 (propanoic anhydride) と表される。プロピオン酸無水物とも呼ばれる。

不快な刺激臭のある無色透明の液体にわずかに溶け、アルコールエーテルに易溶。分子量 130.14。引火点 67℃、発火点 約 300 ℃ で、消防法に定める危険物第4類第2石油類に該当する。

2分子のプロピオン酸脱水縮合させて得る。

無水プロピオン酸は水と混触すると発熱反応を起こしプロピオン酸となる。また、強い腐蝕性があり皮膚に接触すると薬傷を起こす。これらを含めその他諸々の性質はほぼ無水酢酸に準ずる。無水プロピオン酸の主な使用用途は医薬品香料の原料である。

ほか、カルボン酸無水物の通常の反応性を示す。