死力

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

死力(しりょく、英: force of mortality)とは、保険数理で用いられる用語で、X 歳に達した人が次の瞬間に死亡する確率を統計的に表している。自然人だけでなく、企業が倒産する確率や夫婦が離婚する確率なども死力と呼ぶことがある。

概要[編集]

保険金の掛け金を推測するための重要な概念であり、保険においては死力を正確に求めることに膨大な労力を費やしている。一般的には年齢とともに上昇していくが、条件によって死亡する可能性が高くなる年代なども存在するため、必ずしも滑らかな曲線にはならない。

計算法[編集]

生命表をもとに、(X) 歳で死にそうになっている人の可能性を考慮する。

P(x < X < x + \Delta x \mid X > x) = \frac{F_X (x + \Delta x) - F_X(x)}{\Delta x(1 - F_X(x))}

ここで、連続的な確率変数 x を死亡年齢とする分布関数を FX(x) とする。上記式において、Δx を 0 に近づけることによって、死力 μ(x) を得ることができる。

 \mu(x) = \frac{F^\prime_X(x)}{1 - F_X(x)}

fX(x) = F'X(x) は x の確率密度関数であり、s(x) = 1 - FX(x) は生存関数であるので、死力は次のように表現することもできる。

 \mu(x) = \frac{f_X(x)}{1 - F_X(x)} = - \frac{s^\prime(x)}{s(x)} = - \frac{d}{dx} \ln s(x)