李承雨

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李 承雨
誕生 (1959-02-21) 1959年2月21日(65歳)
大韓民国の旗 韓国 全羅南道長興郡
職業 小説家
言語 朝鮮語
国籍 韓国
教育 ソウル神学大学校連合神学大学院
活動期間 1981年 -
ジャンル 小説
代表作 「人生の裏面」
デビュー作 1981年「エリュシクトーンの肖像」
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李 承雨
各種表記
ハングル 이승우
漢字 李承雨
発音: イ・スンウ
英語表記: Seung-Woo Lee
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李 承雨(イ・スンウ、이승우、1959年2月21日 - )は、韓国小説家である。全羅南道長興郡出身[1]

略歴[編集]

李承雨の初期の作品「エリュシクトーンの肖像」をはじめ、代表作である「茨の影」、「生の裏面」などの作品は、キリスト教的な救いの問題を、現時代の悩みとうまく関連付けている。彼の作品の世界は、人間の底辺にある原罪意識とそれによる不安、そして、そのような人間たちを見守っている神の存在などが絡んでいる。

李承雨は芸術家のアイデンティティに対する問題にも注目して、「迷宮に対する推測」(1994)と「世の外へ」(1990)などの作品においては、言語の価値崩壊、堕落に対する幻滅、そして、これを克服する可能性について問題を提示したりした。

彼の作品は、人間の実存問題と、神と人間の永遠な乖離など、多少重くて観念的なテーマを扱っている。しかし、人物の内面に対する精密な描写と流麗な文体を通して、その観念性を克服し、文学・芸術の存在論へまで関心の領域を広げている。

受賞歴[編集]

邦訳作品[編集]

主な作品[編集]

  • 1988年、『그의 수렁』(彼の泥道) [2]
  • 1989年、『일식에 대하여』(日食について)
  • 1989年、『사막으로 흐르는 강』(砂漠へ流れる川)
  • 1990年、『에릭직톤의 초상』(エリュシクトーンの肖像)
  • 1990年、『가시나무 그늘』(茨の影)
  • 1991年、『세상 밖으로』(世の外へ)
  • 1991年、『따뜻한 비』(暖かい雨)
  • 1992年、『황금 가면』(黄金の仮面)
  • 1992年、『생의 이면』(生の裏面)
  • 1994年、『길을 잃어야 새 길을 만난다』(道に迷ってこそ新しい道を見つける)
  • 1995年、『내 안에 또 누가 있나』(私の中に、また誰がいるか)
  • 1996年、『사랑의 전설』(愛の伝説)
  • 1997年、『1년 3개월 7일』(一年三ヶ月の七日)
  • 1998年、『목련공원』(木蓮公園)
  • 1998年、『태초에 유혹이 있었다』(太初に誘惑があった)
  • 2000年、『식물들의 사생활』(植物たちの私生活)
  • 2002年、『나는 아주 오래 살 것이다』(私はとても長く生きるだろう)
  • 2008年、『오래된 일기』(古い日記)

脚注[編集]

  1. ^ [1] NAVER(朝鮮語)2014年閲覧。
  2. ^ [2] 韓国現代文学大辞典 2014年閲覧。