山中智恵子

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山中 智恵子(やまなか ちえこ、1925年5月4日 - 2006年3月9日)は、日本歌人

愛知県名古屋市出身。三重県鈴鹿市の祖父母に預けられ、その後養女となる。京都女子専門学校(現・京都女子大学)卒業後、1951年まで教職に就く。1946年、21歳のとき「日本歌人」に入会し、前川佐美雄に師事。深い古典教養と幻想性を混交させた作風から「現代の巫女」とも評された。女流における前衛歌人の代表的存在である。斎宮の研究でも知られる。2006年、急性心不全により死去。

1956年、第1回日本歌人賞を受賞。1978年、『青章』で第3回現代短歌女流賞を受賞。1984年、「星物語」(歌集『星醒記』に収録)で第20回短歌研究賞を受賞。1985年、『星肆』で第19回迢空賞を受賞。2005年、『玲瓏之記』で第3回前川佐美雄賞を受賞。

主な著書[編集]

歌集・句集[編集]

  • 『空間格子』日本歌人社 1957 
  • 『紡錘』不動工房 1963 
  • 『みずかありなむ』無名鬼発行所 1968
  • 『虚空日月』国文社 1974
  • 新装版『みずかありなむ』国文社 1975
  • 『山中智恵子歌集』国文社・現代歌人文庫 1977
  • 『青章』国文社 1978
  • 『短歌行』砂子屋書房 1981
  • 『星暦』(詩集・宗像ちゑ名義)雁書館 1983
  • 『星醒記』砂子屋書房 1984
  • 『星肆』砂子屋書房 1984
  • 『神末』砂子屋書房 1985
  • 『喝食天』砂子屋書房 1988
  • 『鶺鴒界』砂子屋書房 1989
  • 『夢之記』砂子屋書房 1992
  • 『黒翁』砂子屋書房 1994
  • 『風騒思女集』砂子屋書房 1995
  • 『玉蜻』砂子屋書房 1997
  • 『山中智恵子歌集』砂子屋書房・現代短歌文庫 1998
  • 『玉菨鎮石』砂子屋書房、1999 
  • 『玲瓏之記』砂子屋書房 2004
  • 『山中智恵子全歌集』砂子屋書房 2007
  • 『玉すだれ 山中智恵子句集』砂子屋書房 2008
  • 『山中智恵子歌集』書肆侃侃房水原紫苑編) 2022

歌書・研究書[編集]

  • 『三輪山伝承』紀伊國屋新書 1972 
  • 『斎宮女御徽子女王 歌と生涯』大和書房 1976
  • 『斎宮志 伝承の斎王から伊勢物語の斎宮まで』大和書房 1980
  • 『存在の扇』小沢書店 1980
  • 『続・斎宮志』砂子屋書房 1992
  • 『斎宮箚記』砂子屋書房 1993
  • 『をんな百人一首 鈴鹿百人一首』撰著 市井社 1994
  • 『「明月記」をよむ 藤原定家の日常』三一書房 1997
  • 『椿の岸から』砂子屋書房 2011

参考文献[編集]