不渡り

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不渡り(ふわたり)とは、手形小切手の支払期日を過ぎても債務者から債権者へ額面金額が引き渡されず決済できないこと。

不渡りの種類[編集]

不渡りは主に次のような種類があり、通常不渡りといえば1号不渡りのことをいう。「1号」「2号」は銀行等が作成する不渡届の種別のことであり、「0号」は不渡届を作成しないことからこの呼び名がある。

0号不渡り
形式不備・呈示期間経過後・期日未到来など振出人(又は引受人)の信用に関係のないもの
1号不渡り
取引なし・支払資金の不足など振出人(又は引受人)の信用に関係するもの
2号不渡り
契約不履行・偽造・詐取・盗難・紛失など

不渡りとなった場合、手形の場合は不渡付箋が貼られ、小切手の場合は不渡宣言のゴム印が押される。

不渡りに対する処分[編集]

  • 1号不渡りを出すと、手形交換所規則に基づく「不渡り処分」を受け、全金融機関に通知される。
  • 6か月以内に2度の1号不渡りを出すと「銀行取引停止」の処分を受け、この処分を受けると金融機関と当座預金取引・貸出取引(融資を受けること)が2年間できなくなる。さらに、上場企業の場合、証券取引所が定める上場廃止事項に抵触し、上場廃止の決定が下されることになる。不渡り・銀行取引停止処分により上場廃止となった企業に、シルバー精工[1]などがある。

事実上の倒産[編集]

通常、取引の決済は金融機関の当座取引によって行われ、また金融機関からの融資を受けることもあることから、「銀行取引停止」の処分を受けることにより、決済の停止、資金繰りの悪化、ひいては信用の低下につながり実際に事業ができなくなることが多いことから、会社自体は存続しても事実上の倒産といわれることになる。

手形の遡求[編集]

手形が不渡りになった時には、手形を振り出した者または自分より前の裏書人に遡求して支払を求めることができる。ただし裏書人に対する請求は、手形が呈示期間内(支払期日+2銀行営業日)内に銀行へ呈示されていた場合に限る。

脚注[編集]

関連項目[編集]