ボンデージ・スーツ

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ボンデージ・スーツの一例。

ボンデージ・スーツ(Bondage suit、あるいは一般にギンプ・スーツとも Gimp suit)は、全身を手や足も含めて完全に覆い、肌に密着するようデザインされた衣服のこと。しばしばボンデージ(緊縛)のための金具もついている。

概要[編集]

大抵の場合は、頭部も被せられるようになっているし、そうでない場合には、ボンデージ・フードが被せられる。ボンデージ・スーツの素材は問われることが無い。なめし革ポリ塩化ビニル生ゴムポリウレタンドュレックスダーレックスなどが非常にポピュラーである。なめし革は、(伸びにくいものでも)他の素材に比べれば、密着性が低い。ボンデージ・スーツが用いられるのは、BDSMの場で、着用者を対象となる「モノ」(あるいは不具者)とみなし、性具という立場に追いやるためである。つまり、着用者はセックス・パートナーではなくなってしまうのである。ファスナーの位置によっては、ボンデージ・スーツを着用している限り、胸部や生殖器は覆われたままである(そして、それで愛撫たりえているのだ)。また、時には類似した衣服であるジャンプスーツユニタード全身タイツよりも見栄えの良いことがある。典型的なボンデージ・スーツは黒く、また非常に裂けにくいし、大抵は革帯で補強されており、ほとんど伸びる余地がない。内側には、さらに締め付けるための金属製のリングやベルト、バックル、モールなどが備えられていることが多く、ロープやチェーンなどでも着用者は束縛されている。つまりこれらは、(天板に)着用者を吊り上げ、締め上げるためである。

映画『パルプ・フィクション』においては、しばしばギンプ・スーツという言葉が出て来る。映画『壁の中に誰かがいる』や、ゲーム『Grand Theft Auto: San Andreas』や「Postal 2」にも登場する。

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