フィラ・ブラジレイロ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
フィラ・ブラジレイロ

フィラ・ブラジレイロ(英:Fira Brasiliero)とは、ブラジル原産のガードドッグ用の犬種である。 別名はブラジリアン・マスティフ(英:Brazilian Mastiff)、ブラジリアン・ガードドッグ(英:Brazilian Guarddog)などがあり、略してフィラ(英:Fira)ともよばれる。フィラ・ブラジレイロという犬種名には「ブラジルの確保者」という意味合いがある。

歴史[編集]

15世紀にマスティフ種の犬、オールド・イングリッシュ・ブルドッグブラッドハウンドを交配させて作出した犬種である。もともとは大型獣を狩るために作出されたのだが、獲物に怪我をさせずに生け捕る事が出来るため、番犬とガードドッグとして使われる事になり、敷地に入ってきた泥棒や逃げ出した奴隷を無傷で生け捕りにした。マスティフの力強さ、オールド・イングリッシュ・ブルドッグの粘り強さ、ブラットハウンドの鋭い嗅覚を持ち合わせているため、アメリカ合衆国ヨーロッパなどにも輸出され、ガードドッグとして人気が出てきている。20世紀にはFCIにも公認犬種として登録された。

ブラジルではフィラ・ブラジレイロがガードドッグとして働くとき、効率を上げるために同国原産のフォックス・テリアタイプ犬種ブラジリアン・テリアを近くにおいておく事がある。フィラ・ブラジレイロはガードドッグとしては有能だが怠け者な一面もあり、めんどくさがって侵入者を無視してしまう個体が時々いる。そのため、相方としてブラジリアン・テリアを配置する事によってそれの吠え声で寝ているフィラを起こしたりするなどして、しっかりとガードドッグとして敷地の見張りをさせるように手助けさせるのである。

特徴[編集]

フィラ・ブラジレイロの顔

マスティフタイプの犬種ではあるが、あまり皮膚はたるんでいない。しかし、唇の皮膚がかなりたるんでいて下顎を隠している。目は小さい垂れ目で耳は垂れ耳、脚は長い。前脚よりも後ろ脚が長いため、あまり走るのは早くは無いのだが、その欠点をブラットハウンドから受け継いだ鋭い嗅覚でカバーしている。力も強く、アゴの力も強靭であるが、あまり人を噛むことは無い。スムースコートで毛色はブリンドル、フォーン、ブラック、クリームなどさまざまである。性格はガードドッグとは思えないほど ものぐさで運動が嫌いであるが、家族に対しては忠実で優しい。しかし、防衛本能や警戒心、縄張り意識がとても強く、家族に危機が迫ったと感じると怒って飛び掛り、押さえつける。体高65~75cm、体重41~50kgの大型犬。運動量は少なくてよいが、しっかりとしたしつけを行わないと最悪の場合噛みついてしまうこともあるため、初心者には飼育できない犬種である。

参考[編集]

  • 『犬のカタログ2004』(学研)中島眞理 監督・写真
  • 『日本と世界の愛犬図鑑2007』(辰巳出版)佐草一優監修
  • 『デズモンド・モリスの犬種事典』(誠文堂新光社)デズモンド・モリス著書、福山英也、大木卓訳 誠文堂新光社、2007年
  • 『日本と世界の愛犬図鑑2009』(辰巳出版)藤原尚太郎編・著

関連項目[編集]