ハイドライド

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ハイドライド』(HYDLIDE)は、T&E SOFTが開発・発売したコンピュータゲームソフト、および同作品から始まった一連のシリーズ全般の総称である。ゲーム内での正式名称である『THE LEGEND OF HYDLIDE』の略称。

日本コンピュータRPGの基礎を作った作品である。ゲームジャンルとしてはアクションロールプレイングゲームに当たる。なお、開発元のT&E SOFTでは、1980年代後半のパソコン雑誌で山下章などが中心となって使用したジャンル表記である「アクティブロールプレイングゲーム」という表記を用いていた。

ハイドライド[編集]

ハイドライド
ジャンル アクティヴロールプレイングゲーム
対応機種 PC-8801
X1/turbo
FM7/77/77AV
MZ-2000/2200/2500
MSX
MSX2
PC-6001MkII
PC-9801U/F
開発元 T&E SOFT(MZへの移植はキャリーラボ)
発売元 T&E SOFT(MZ版のみキャリーラボによる販売)
人数 1人
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1984年12月13日PC-8800シリーズ用が発売され、他の機種にも移植される。オリジナルであるPC-8801版のゲームデザインとプログラミングは内藤時浩。発売以来パソコンゲーム雑誌のランキングに2年間載り続け、当時の雑誌はその現象を「ハイドライド・シンドローム」と呼んだ。

『ハイドライド』シリーズの舞台は我々が住んでいる世界とは別の、フェアリーランドと呼ばれるパラレルワールドである。移植機種間や『ハイドライド』、『ハイドライドII』、『ハイドライド3』といったシリーズ間もパラレルワールドとされる。当時の機種間での性能に違いがありすぎ、完全移植を目指すよりはその機種の特色を生かす方が良いという考えがあったこと等による。また、ハイドライドは一作完結で作られたため、会社の意向で続編を作ることが決定した際、ハイドライドとの間で矛盾が生じないように、フェアリーランドという世界の名称やバラリスとドラゴンといった一部のモンスター以外はすべて入れ替えられている。

パッケージイラストの背景は、『ネバーエンディング・ストーリー』のワンシーンと酷似しているため、Windows9598版ではそのパッケージイラストは使われなかった。

ストーリー[編集]

妖精が共存する異世界の王国フェアリーランド。この国では3つの宝石賢者の石)の力によって平和が保たれていたが、悪い心を持ってしまった1人の人間により宝石(賢者の石)の1つが奪われ、力の均衡を失ったことで、封印されていた悪魔バラリスが覚醒する。王国はバラリスの魔力により崩壊し、国中には怪物がはびこり、王国のアン王女も呪いにより妖精の姿にされいずこかへ連れ去られる。そんな中、ジムと名乗る勇敢な若者が立ち上がった。

対応ハードウェア[編集]

オリジナル以外の機種への移植は、その動作を元に、新規にプログラムが作成されており、同じゲームでありながら、各機種のハードウェアにあわせた拡張、アレンジや、開発担当者の独断により追加フィーチャーなどが実装されている。

PC-8801以降
1984年12月13日発売。他機種版の基本となった。音楽がビープ音1音のみで構成されており、処理の間に発声ルーチンを挟む形で演奏される。曲は他の機種と異なり、ゲームスタート時にはビゼーの組曲アルルの女に含まれるファランドールから数小節を奏で、ゲーム中は、同じく、ビゼーのオペラカルメンに含まれる闘牛士の歌からの数小節を繰り返し演奏する。
X1シリーズ
1985年1月発売。他の機種では画面端に移動すると切り替わる方式だったフィールドマップが、X1の持つPCG機能の利用により、背景がスクロール式になっている。また、マップパーツを多く保持し(256種類、他機種版の約5倍)、他機種よりも美しいグラフィックス表現を実現している。PSGによるオリジナルBGMの演奏、画面切り替えによって回避できた敵が回避できなくなる他、ボスが大変弱く、登場する敵キャラクターの増減もあった。PSG搭載機で演奏されるBGMはこの機種と同じ曲である。カセットテープ版と5インチ2Dフロッピーディスク版が発売された。フロッピーディスク版はドライブ仕様の問題から、X1turboIIでは使用不可。
PC-6001MkII以降
1985年2月発売。画面解像度は低く色も特殊なものの、PSGによる3重和音のBGM再生、ジョイスティック対応、画面高速切り替えなど、PC-8801版よりゲームとしての完成度が高かった。PC-6001MkII以降用のカセットテープ版とPC-6601以降用のフロッピーディスク版、フロッピーディスクのPC-6601SR専用版が発売された。
MSX
カセットテープ版が1985年3月発売、要32kメモリ。約半年後の11月にROMカセット版が発売。このMSX版から「画面切り替えスクロール」が搭載される。また、同内容で複数メディア販売の他機種と違い、ゲームバランスはそのままに、ROMカセット版はプログラムをスクラッチから作り直し、RAM8KBの機種で動いたり、パスワードを利用したセーブ方式や、5段階の速度調整機能があるほか、テープ版では1色だった妖精も各々に着色された。
MSX2
1985年7月発売。MSX2の登場とほぼ同時期のリリースだった。グラフィック性能に合わせてVRAM64K用(16色)、VRAM128K用(256色)からの選択式。カセットテープ版とフロッピーディスク版が発売された。後に旧パッケージゲームを付録として添付していた月刊誌MSX-FANが、VRAM128K用(256色)のみを収録している。
FM-7シリーズ
1985年4月発売。FM-7のキー入力周りのハードウェアの都合上、操作がしにくかったため難易度を下げてバランスが調整された。また、プログラマーの一存で、他機種にはない人魚、ラドン等の隠れキャラクターが存在する。
PC-9801U/F以降
1985年9月発売。PC-8801版を完全に再現することを目指して移植されている。10段階の速度調整機能があった。
MZ-2000/2200/2500
1985年12月発売。キャリーラボが移植、販売を担当した。基本仕様はPC-8801版をベースに、I/O周りを書き換えているため、再現性は非常に高い。カセットテープ版で発売。テープのA面にMZ-2500、2200用のカラー版を、B面にMZ-2000用の「グリーンディスプレイ」版を収録している。グリーンディスプレイ版はグラフィックスRAMの3プレーン目を、カラーディスプレイ版は、テキストVRAMをワークエリアとして利用している。MZ-2500ではMZ-2000モードでの実行が必要。MZ-2520/2861ではMZ-2000モード並びにデータレコーダが削除されたので動作しない。

アレンジ版[編集]

『ハイドライド 異次元バージョン』 X1turbo1987年3月発売ブラザー工業
X1ではPCG機能のアクセスが垂直帰線期間にしかできなかったのを、水平帰線期間にもできるようになったX1turbo専用にマップを総入れ替えした高速版で、グラフィック自体まったく異なる異次元バージョン。
『ハイドライド・スペシャル』 ファミリーコンピュータ1986年3月18日発売 東芝EMI
「スペシャル」という名称は、すでに発売されていた『ハイドライド2』の要素である魔法などを取り入れたことによる。BGMも『ハイドライド2』のBGMが使われている。パソコン版『ハイドライド』とは基本的に大差がないが迷宮シーンなどが簡単になり、登場する敵キャラクターにやや違いがある。またある条件を満たすと出現する隠しキャラクターは、雑誌の読者公募によるアイデアが採用されているのと、ちわきまゆみが歌うハイドライド・スペシャル公式イメージソング『エンジェル・ブルー』もシングルレコードで発売されている。この曲はゲーム中には扱われてはおらず当時放映されていたテレビCMでサビの部分が使用されていた。
なお、1999年3月にT&E SOFTから発売されたプレイステーション用の恋愛パラレルRPG『ソナタ』ではある一定の条件をクリアするとプレイ可能となるおまけゲームとしてこの『ハイドライド・スペシャル』が収録されている。
『ハイドライド』 Windows95/98(1999年4月23日
『ハイドライド』のオリジナルであるPC88モードを再現した物と、グラフィックと音楽を現代風に作り直したデータに差し替えたアレンジバージョンが収録されている。基本的なシステムはPC-88版に準拠しているが、オーバードライブモードなどのフィーチャーが実装されており、後にPSG版のBGMが差し替え用に公式サイトで頒布された。
また、資料集『ハイドライドミュージアム』があり、『ハイドライド』発売当時の雑誌記事、発売全機種データ、開発者などのインタビューなどを見る事が可能で、さらにゲームでも使えるアレンジバージョンの楽曲をさらにアレンジしたリニューアル版の全楽曲と、当時『ハイドライド3』初回版の特典だった「T&E SOFT創立5周年記念ゲームミュージックライブラリー」の楽曲の一部を収録している。
『ハイドライドEv』 ソフトバンクモバイル/S!アプリAU/Ezアプリ2003年12月17日配信開始 ボーステック
ほぼ原作どおりのオリジナルモードと、Windowsアレンジ版モードを収録。攻略のヒントや登場するモンスターのリストが閲覧できるなど、ライトユーザー向けの調整がされている。なお2001年9月3日よりデータ容量50KBのJAVAアプリバージョンが配信されており、こちらは簡易版といえる作りとなっている。なお「Ev」とは「Evolution」(進化)の略。
『ヴァーチャルハイドライド』 セガサターン1995年4月28日発売 セガ
セガサターン初のRPG。3D版ハイドライドだが、世界観以外はほとんど共通点が無い。背景がポリゴンで描かれ、キャラクターは2Dの実写風である。毎回自動生成される箱庭的世界を探検していく形になっている。

その他に、ユーザの手によって作成され、パソコン通信などで流通したX68000版等も存在している。

日本以外での発売[編集]

『ハイドライド』は日本の他、MSXを海外に普及させる際にキラーソフトとしてヨーロッパで発売されている。発売はT&E SOFTではなく、MSXを海外に普及させようとしていた企業が本体に付属させる形で販売していた。北米では1989年6月ファミリーコンピュータ版の『ハイドライド・スペシャル』が『HYDLIDE』のタイトルでポニーキャニオンから発売され、さらに1990年にハイドライド3 メガドライブ版の『スーパーハイドライド』が『SUPER HYDLIDE』のタイトルでT&E SOFT OF AMERICAから発売されている。

ハイドライドII[編集]

ハイドライド II
ジャンル アクティヴロールプレイングゲーム
対応機種 PC-8801
X1/turbo
FM7/77/77AV
MZ-2000/2200/2500
MSX
MSX2
開発元 T&E SOFT(MZへの移植版のみキャリーラボ)
発売元 T&E SOFT
人数 1人
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ハイドライドII』(HYDLIDE II)は『ハイドライド』の続編である。副題は『SHINE OF DARKNESS』。1985年12月13日発売。

前作のおよそ6倍に拡大された広大なフィールドマップに加え、会話や魔法、商品の売買、善悪の概念といった要素が取り入れられている。ただし、ゲーム後半では敵キャラクターしか存在しなくなるため会話の相手はおらず、アイテム、武器も売買するものではなくマップ上から取得するものになるため、それらの要素は意味を成さないものになってしまっている。システムの変更などにより、リアルタイム性が下がることで、アクションゲームとしての難易度は低下しているが、不条理ともいえるほどの「謎」がちりばめられており、鍵を使用する順番によっては、クリアが不可能になるほか、特定の場所で特定の攻撃魔法を使わないと先には進めない箇所など、全体としてのクリアへの難易度は著しく高くなっている。また、この難易度をもって、雑誌のライターへの挑戦状を送るなどというイベントもあった。

これら謎のヒントは会話、挙動などに含めている旨が公式の解答本には書かれているが、一部はヒントを入れ忘れたとされ、ギミックによるヒントは、魔法SEARCHが反応する範囲、半キャラクタずらした配置の仕掛けなど、読み取ることは困難を極めた。解答本には解説、裏話、ヒントの意図や、演出の意図が語られているが、認定証の申込書は、ヒントの申込書でもあるため、通常同時に手にするものではなく、雑誌等による解法の公開などにより、方法論のみが明らかになることで、EVIL CRYSTALが砕け散った理由など、演出意図は、必ずしもユーザに伝わったわけではない。

ウィンドウシステムは描画のプライオリティーにより実現しており、その重なる部分の退避を行わない擬似マルチウィンドウである[1]木屋善夫は対抗意識から、ソーサリアンで、町のウィンドウ表示では下に描画されるウィンドウから消すなどの処理を作成したと発言してる[2]

ストーリー[編集]

かつて怪物に支配された時代が終わりを告げ、フェアリーランドは平和な日々を取り戻していた。しかし今再びフェアリーランドの地下深くで邪悪に満ちた意識が覚醒し、新たな怪物を創りあげ、死者を蘇生して広大な地下世界を創り上げた。そのことにいち早く気づいた修道僧たちは、人々にこの異変を説いたが、彼らは平和な日々に浸かりきっているため聞き入れてもらえなかった。次第に邪悪な力が地上へ及ぶ中、神は人間の中からまだ心の汚れていない一人の男の子をフェアリーランドへ召喚した。

対応ハードウェア[編集]

PC-8801シリーズ
1985年12月13日発売。基本的にBGMは無く、効果音のみで進行する。タイトル画面、精霊登場時、ラスボス出現、エンディング等のシーンでのみ、Beep音によりメロディーが流れる。幾つかの英単語についてスペルミスが存在しており、MZ以外の機種では発売時期がずれたこともあり移植時に修正された。V1モード専用のため、V2モードでは表示色がおかしくなる。
X1シリーズ
1986年2月発売。PSG音源に対応しており、全シーンにBGMが付いている。また、画面切り替え方式の選択が可能となっている(瞬時切替/スクロール切替)。PCG書き換えによる、川、マグマが流れる処理が追加されている。カセットテープ版とフロッピーディスク版が発売された。
FM-7シリーズ
1986年2月発売(FM-77版は1986年11月発売)。メインテーマ(タイトル画面)とエンディングテーマの二曲がFM音源に対応。他のBGMはX1版等と同様、PSGで演奏される。FM-7/NEW7用のカセットテープ版とフロッピーディスク版(5"2D)、FM-77以降用のフロッピーディスク版(3.5"2D)が発売された。
MZ-2000/2200/2500
1986年9月MZ-2000/2200用のフロッピーディスク版(5"2D)と、MZ-2500/V2用のフロッピーディスク版(3.5"2DD)が発売された。前作と同じく、移植を行ったのはキャリーラボだが販売元はT&Eソフトになった。スペルミスの放置や挙動などから、PC-88版をベースにI/O周りを書き換えることにより移植していると思われるが、地下帝国へのパスワードは異なる他、スタッフロールに移植者の名前が追加されている。MZ-2500版はメディアが3.5インチ2DDである以外は同一であり、MZ-2000モードでの実行が必要。グリーンディスプレイモードも実装されており、起動時に選択出来る。前作同様、MZ-2520/2861では動作しない。
MSX
1986年11月発売。PSG音源に対応。低解像度の都合上、マップ細部が若干変更されている他、X1同様PCGの書き換えによる演出がされている。電池式バッテリーバックアップ方式のROMカセット(1メガROM+SRAM)で発売。ROM容量がぎりぎりだったためか、ゲームの進捗フラグは厳密な物ではなく、それを利用したアイテム、所持金の増量、本来必要なアイテムを入手せずにクリアする事などが可能になっている。
Windows95/98
1999年11月発売。『ハイドライド3 GoldPack』の中にPC-8801版を再現した物のみが収録されている。

アレンジ版[編集]

『ハイドライド2Ev』 ボーダフォン(現ソフトバングモバイル)/Vアプリ(現S!アプリ)2003年12月配信開始 ボーステック
ほぼ原作どおりのオリジナルモードと、グラフィック、サウンドなどを強化したアレンジモードを収録。オリジナルモードではPC-8801版をベースにFM-7版のBGMをつけている。

ハイドライド3[編集]

ハイドライド3
ジャンル アクティヴロールプレイングゲーム
対応機種 PC-8801
X1/turbo
MSX
MSX2
開発元 T&E SOFT
発売元 T&E SOFT
人数 1人
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ハイドライド3』(HYDLIDE 3)は『ハイドライドII』の続編であると同時に『ハイドライドII』のシステムを継承したリメイク作品であり、シリーズ完結編にあたる。副題は『THE SPACE MEMORIES』(異次元の思い出)。1987年11月21日発売。

システム的には過去の『ハイドライド』を完全に切り捨てて、グラフィックやサウンド面を大幅に強化し、当時としては革新的な様々な要素が取り入れられた。『ハイドライドII』で取り入れられた要素に加えて、時間、食事・睡眠、重さ、貨幣などの概念などである。リアルではあったものの、ゲームとしては難解かつ複雑になった。

「3」の表記はローマ数字ではなくアラビア数字である。「III」にならなかった理由は、IIを制作した際「IIIは作らない」と語っていたことによるとされる。

電波新聞社の『チャレンジ!パソコンRPG&AVG IV』にPC-88版とMSX1/2版の開発秘話が掲載されている。それによれば、同時期発売の『イース』と「洞窟でのスポットライト処理」が重なったのは偶然であるとされる。

補足すると、それまでの『ウルティマ』や『ドラゴンクエスト』での「たいまつ」や「ランプ」などの「スポットライト処理」を完全な円形にしただけであり、『イース』では、本当に「洞窟でのスポットライト」として使われ、『ハイドライド3』では、「洞窟でのランプの照らす範囲」として使われた。

ストーリー[編集]

全ての災厄の元となったエビルクリスタルが砕けた後、再びフェアリーランドは平和を取り戻し、長い月日が流れた。歴史を重るうちに王国は発展を遂げ、人々は街を広げ、豊かな生活を謳歌していた。次第に魔法は生活に溶け込み、妖精たちの姿も見られなくなっていき、フェアリーランドも人間の世界のようになっていった。

だが、そんなある夜に、地響きとともに巨大な火柱がフェアリーランドに立ち昇り、その翌日から各地に不思議な現象が起こるようになり、不思議な扉、地割れ、怪物たちが現れた。修道僧たちは、この原因の究明を一人の若者に命じた。

対応ハードウェア[編集]

PC-8801mkIISR以降
1987年11月21日発売。サウンドボード2対応(初対応)。
FDDがインテリジェント型のため、FDDからのデータの読み込みと、ゲームの処理が同時に行われることによって実現したとされる。このため、CPUがデータをPIO転送する機種への移植は困難になった。
拡張RAMに対応し、ディスクキャッシュとして利用でき、1MB搭載されている場合、オンメモリで動作する。
アナログパレットに対応しており、PCGを持つ機種のみだった画面のスクロール切り替えも実装された。
BGMは、SSGにメインを割り振り、残りのパートが拡張される形でアレンジされているため、OPNAOPN、SSGと別の音源でありながら大きな違和感を生まないという形になっている。サウンドボードIIではFM音源部分のパンポット、リズム音源パートが追加されている。
MSX
1987年12月発売。ROMカートリッジ。データ保存先はテープ・PAC(SRAMカートリッジ)に対応。音楽はPSGのみ対応。
副社長の「容量が足りないならしょうがない」という英断で、RPGとしては初の4Mビット大容量ROMが採用された[3]
ROMカートリッジはデータ転送を伴わず、実メモリ空間にマッピングできる形であるため、移植が実現できたとされる。
MSX1版は画面切り替えスクロールを実装した。
名前入力時、TABやSELECTを押すと「III」や「(ふ)(実際には●に“ふ”)」の字を出すことができる。(ふ)についてはレイドックを参照。
MSX1版でも、その細かなマップパーツにより、比較的奇麗な画面が描画される。MSX1の低解像度で漢字表示を実現した事から、判読が困難な文字もあり、解読表が説明書に添付されていた。
ROMのみではセーブが不可能であり、テープセーブにしても説明書が無いと保存操作が分からない作りとなっている。実際は宿屋でクイックセーブとSRAMセーブが同時に行われるため、電源を入れっぱなしにしてプレイすればゲームオーバー後もセーブ地点からロードが可能。
MSX2
1987年12月発売。ROMカートリッジ、データ保存先はテープ・PAC(SRAMカートリッジ)に対応、PSGのみ対応。
MSX1版とは異なり、スクロール切り替えではなく単なる画面切替。MSX2ならではの高解像度モードと16色表示により、PC-88版以上に美しいグラフィックを実現している。
オープニングでは2画面切替による擬似32色表示を実現した他、アニメパターンも増え、表現が自然になっている。
X1
1988年7月発売。FM音源に対応。上記の理由により、困難とされた移植であり、当初はDMAの使えるTurbo専用で発表された。しかし、BGMルーチン等の工夫により、若干他機種に比べて処理が重いものの、最終的にX1でも動作するように移植された。
BGMはOPMに対応しており、音色、パート割りは88版と異なり、PSGを利用せず、FM音源のみで演奏されるBGMは、他の機種よりも丸いイメージを与える。また、FM音源ボードが未搭載の場合、MSXシリーズ同様PSGでBGMが演奏される。
オープニングのアニメーションパターンも88版に比べ追加された。

アレンジ版[編集]

『ハイドライド3 闇からの訪問者』 ファミリーコンピュータ1989年2月17日発売 ナムコ
「ナムコット ファミリーコンピュータゲームシリーズ」第51弾として発売。バッテリーバックアップ方式でのセーブ。ゲーム自体の簡便化、および登場キャラクターなどに変更がある。
『ハイドライド3SV』 PC-9801VM以降/X680001989年9月9日発売)
PC-8801版とファミリーコンピュータ版をベースにビジュアルシーンや新マップ、新キャラクターなどを追加したもの。「SV」は「SpecialVersion」の略。
X68K版の開発はシンキングラビットで、高解像度モードのパッケージの取り込み画像や、半透明機能によるステータス表示など、機能を利用した実装の変更のほか、タイリングパターンを利用した他の機種と異なり、多色表示を前提としたキャラクタの塗り方などによって、見た目の雰囲気が変わっている。BGMは、基本的にX1版と同じものになっているが、ボス、海底、エンディング曲の一部などは、独自にアレンジされている。
『スーパーハイドライド』 メガドライブ1989年10月26日発売 アスミック・エースエンタテインメント
グラフィックや登場キャラクターなどに変更があり、全曲中4曲が別の曲と入れ替えられており、残りの曲も「ミュージック フロム ハイドライド3」のアレンジバージョンをベースにアレンジされている。さらにパソコン版に盛り込めなかった「銀行」が登場している。
『ハイドライド3 GoldPack』 Windows95/981999年11月26日発売)
『ハイドライドII』、『ハイドライド3』のオリジナルバージョンと、『ハイドライド3』のグラフィックと音楽の強化されたものに差し替えたアレンジバージョンが収録されている。
『ハイドライド3Ev』 ソフトバンクモバイル/S!アプリ2005年3月1日配信開始 ボーステック/NOLIS SOFT)
ほぼ原作どおりのオリジナルモードと、グラフィック、サウンドなどを強化したアレンジモードを収録。

ハイドライドX[編集]

1989年発行のMSX雑誌(MSX・FAN)にタイトル未定にもかかわらず、『ハイドライドX』と載ってしまったことがある。また、MSX2用の『T&EマガジンディスクスペシャルVol.1』にこれをフォローするようなコーナーが収録されている(吉川泰生内藤時浩を、T&E製AVGサイオブレードのパロディの形で尋問する)。結局正体は『ルーンワース 黒衣の貴公子』だった。

ハイドライド1・2・3[編集]

2001年5月23日にデジキューブがコンビニ専売で『ハイドライドシリーズ』3作品を全てセットにした『ハイドライド1・2・3』のパッケージ版を発売。2001年11月29日にはT&E SOFTWindows9598Me用として発売した。

シリーズ全3作のオリジナルバージョン(PC-8801版の復刻)以外に『1』と『3』のアレンジバージョンを収録し、各ナンバリングタイトルゲーム中にもバージョン切替が可能。また、資料集『ハイドライドミュージアム』があり、ハイドライド発売当時の雑誌記事、発売全機種データ、開発者などのインタビューを見る事が出来る。

ゲームでも使えるアレンジバージョンの全曲をさらに豪華にアレンジしたリニューアル版の全楽曲と、ボーナストラックとして『ハイドライド3』の当時同梱された初回特典である浅倉大介が手がけたDAIVAの曲も収録された音楽テープ「T&E SOFT創立5周年記念ゲームミュージックライブラリー」の全楽曲までをも収録した「HYDLIDE music collection RENEWAL」を音楽CDで同梱。ただ、単一タイトルで発売された『1』と『3』のアレンジ版からそれぞれイントロタイトルロゴ&イントロ専用音楽はカットされる。

D4エンタープライズからProject EGG内別タイトル扱いで、2004年12月22日に『ハイドライド1・2・3』ゲームのみ2100円と、2004年10月01日にゲームへは組み込み不可の『HYDLIDE music collection RENEWAL』音楽のみ1050円として配信を開始した。

脚注[編集]

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  1. ^ 公式ヒント集の記述より。
  2. ^ [1]
  3. ^ チャレンジAVG&RPG IVより。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]