ノート:類人猿

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テナガザルについて[編集]

質問ですが、テナガザルは類人猿に入らなかったですか?--Ks 2005年4月13日 (水) 11:11 (UTC)[返信]

門外漢ながら,一言。
化石種を含む類人猿とヒトの分類については,意外に専門家の間でも意見が分かれているようですが,ヒト上科には,テナガザル科・ショウジョウ科(=オランウータン科)・ヒト科を含めるのが一般的だそうです(ヒト上科テナガザルの項目でも,テナガザルの位置づけは,確かにそのようになっています)。
ですから,本文に示された定義のうち,はじめの「人類以外のヒト上科」というものによれば,テナガザルも確かに類人猿に含まれますし,そう考えなければ他の項目と齟齬を来たすことにもなりますね(ただし,昔の古い資料では,テナガザルを類人猿に含めていなかったような記憶があります)。
英語版で採っている分類では,ヒト上科(Hominoidea/ape)というグループを,lesser apes(小型類人猿)すなわちテナガザル科(Hylobatidae/Gibbon)と,great apes(大型類人猿)すなわちヒト科(Hominidae)の2科に分けています。ゴリラやチンパンジーは当然後者に含まれ,結局,ヒト上科(類人猿+ヒト)の中でテナガザル類だけが1科として他から分離された恰好です。これは順当な分類のように思えますが,最新の分子生物学的な知見を踏まえたものであるかどうかまではわかりません(たぶんそうなのでしょうが)。
いずれにしても,(一般的なイメージに反して)テナガザルが類人猿(ape)に含められるという点は変わらないようです。--Inukawa 2005年4月13日 (水) 18:22 (UTC)[返信]
解説ありがとうございます。ただ、むしろ私は、”テナガザルは類人猿に含まれる”というのが一般的な印象ではないかと思っていたのですが。特に根拠はないですけど。さっき「類人猿 テナガザル」でgoogle検索をかけたら、数は分かりませんが、テナガザルは類人猿の一員である旨の記述があるサイトは山ほどあるようです。そうでないというのもまた多いのですけどね。--Ks 2005年4月14日 (木) 00:43 (UTC)[返信]
「一般的なイメージ」というあいまいな言葉を使ったのは,私のミスだったようです。(Ksさんご自身を含めて)多少とも動物学なりサル学なりに興味を持っている人にとって,あるいは,生物学的な文脈でテナガザルに関わる情報を公開しているサイトにおいて,テナガザルが類人猿に含められることは,むしろ当然だろうと思います。ただ,「一般的な」人たち,つまり,この分野について特段の知識も興味も持っていない人たちに,「“類人猿”を知っているだけ挙げてごらん」と言ったときに,ゴリラ,チンパンジー,オランウータンと比して,「テナガザル」という答えがどれだけ返ってくるかといえば,これはきわめて低い割合にしかならないのではないかという気がするのです。そういう意味での「一般的なイメージ」であることをお含みいただければと思います。--Inukawa 2005年4月19日 (火) 14:59 (UTC)[返信]

数え方[編集]

類人猿(ape)はサル(monkey)ではなくむしろヒトの仲間なのだから、これからは類人猿を「類人」と呼ぶことにしようという意見がある。また、類人猿を数える時に「1頭、2頭」ではなく「1人、2人」と言う研究者もいる。
これ、冗談ですよね? まさかサルって日本語を英語で定義するはずもないし。言うまでもなく日本語のサルにはmonkeyもapeも両方含まれるし、一匹二匹或は一頭二頭と数えるに決まってます。----以上の署名のないコメントは、天狐会話投稿記録)さんが 2008-03-24 23:32:18 (UTC) に投稿したものです。

霊長類学者の間ではチンパンジーを一匹二匹と数えずに一人二人と数える事は行われています。なので『と言う研究者もいる』とするのは、妥当だと思います。--Ef3 2008年3月25日 (火) 01:23 (UTC)[返信]
広辞苑じゃ「たり(人)」は人を数える時の接尾語となってますが。言葉遣いがおかしい霊長類学者がいることは理解しましたが、百科事典に記す必要があるんでしょうか? いずれにせよ、そもそも日本語としては間違いでしかないわけで、下手に書くと誤解を招くだけでしょう。一般的な誤用ならともかく、一部の無学者の誤用を取り上げる必要はありません。--天狐 2008年3月26日 (水) 07:46 (UTC)[返信]
類人猿を「むしろヒトの仲間」との前提での「1人、2人」なので例にある広辞苑の「たり(人)」は人を数える時の接尾語とは(「と言う研究者もいる」の文脈では)整合しています。また、この記事はサルではなく類人猿についての記事です。研究対象として類人猿を専門的に扱っている霊長類学者の助数詞の用法を示すのは有意義だと思います。 ヒト科の冒頭が天狐氏の違和感への答えではないでしょうか。ウサギの一羽二羽も生物学者から見ればトンデモですが、背景事情を鑑み特に異議を挟む者はいません。--Ef3 2008年3月26日 (水) 10:05 (UTC)[返信]
そこまで無知な連中がいて、霊長類学者を自称してるんですかね? もはや失笑するしかありませんが、その伝でいけば、狐はイヌ科だから狐をイヌと呼んでもいいとでも言うんですかね?『この記事はサルではなく類人猿についての記事』? サルってのは人を除く霊長類(サル目)の総称ですが、類人猿が霊長類ではない何ぞと言う珍説は寡聞にして初耳ですな。まあ、件の自称霊長類学者殿には中一から生物学をやり直せ・・・と言うより小一から国語をやり直せって忠告した方がよろしいですよ? --天狐 2008-03-26 18:58:58 (UTC)
サルってのは人を除く霊長類(サル目)の総称と、類人猿を「むしろヒトの仲間」との前提での「1人、2人」は矛盾しないという意味です。「類人猿が霊長類ではない」と演繹された理由がよくわからないのですが、「何がヒトで何がヒトでないか」部分が論点なのでサルの定義よりヒトの定義が重要です。で、「類人猿はヒトである」と断定的に主張しているのではないことに注意してください。ヒト科の冒頭お読みいただけましたか? --Ef3 2008年3月26日 (水) 19:58 (UTC)[返信]
あのねですね、類人猿って書いてあるの見えます? って明記されてるでしょ? 類猿人じゃあないんですよ。チンパンジー等をどうしても人類に含めるなら、そもそも類人猿と言う言葉そのものを使用すべきではないでしょう。こことは別に類猿人?とか何か別項目を新設した方がいいですよ。さらに付け加えるなら、側系統は少なくとも今現在の生物学の多数派は認めてるし、その方が一般常識にも合致してます。側系統を一切認めない分子系統学原理主義で押し切ろうって言うのがそもそも無茶。まあ、チンパンジーを人類に入れようなんぞと言う奇矯な説が認められるとも思えないし、ヒト科のほかにチンパンジー科が新設されるだけと予想しますがね。そもそもタクソンをどの階級にするかは任意になってますし。--天狐 2008-03-28 10:04:49 (UTC)
あのー横から済みません。呼称にはあまりこだわらない方が良いと思います。類人猿と言う名称なのだから猿だけを含めるべきだ、というのは、イヌ科という名称なのだからイヌだけ含めるべきだ、と言うのと一緒ですよ。科名や類名は便宜的なもので、絶対的なものではないでしょう。Ef3さんは「類人猿をヒトの仲間と見なす研究者は存在しており、彼らがチンパンジーを一人二人と呼ぶのは矛盾していない」とおっしゃっているわけですが、天狐さんは途中から「そもそも類人猿はヒトではない」とおっしゃっているわけですよね。論点がずれています。問題は「類人猿をヒトの仲間と見なす研究者が存在する」という事実をどう扱うかであり、そんな研究者は居ないと存在自体を否定するか、そんな研究者はきわめて少数なので記載すべきではないとか、そういう方面から反論しないとだめなんじゃないでしょうか。--Mo-rin 2008年4月11日 (金) 04:48 (UTC)[返信]

1. 類人猿を1人、2人と呼ぶことについて: 通常は「1頭、2頭」ないし「1個体、2個体」を使います。専門的なものだと「個体」を使用することが多くなります。比較的大きいためか、「匹(疋)」は使われません。「人」は、天狐さんがおっしゃっていますが、人間のみに使われる言葉です。これを類人猿(とくに大型類人猿)に対して使うのは、知性的にも人間に近いことを強調するために、あえて辞書にない「人」の使い方をしています。決して擬人主義でも、別に類人猿を「ヒト」とみなしているわけでもありません。分子生物学者よりも比較心理学者のほうが好む数え方でしょう。ただ、今のところこの記述を復活させようとはとくに考えていません。

2. サル: 霊長類学では、サル(monkey)を新世界ザルと旧世界ザルのみにあて、類人猿(ape)をテナガザル、ゴリラ、ボノボ、チンパンジー、ヒトにあてることがよくあります。これは英語も日本語も関係なく、霊長類学者でない一般の人はチンパンジーのことをmonkeyと呼びます。

3. 類人猿: 伝統的には、むしろヒトのほうが類人猿に含まれています。ヒト以外の大型類人猿をいうために、わざわざnon-human great apesと呼びます。だいぶ前からチンパンジーはヒト科に入れることが多くなってきており、霊長類の分類では、すでに一般的になっているだろうと思います。これは、遺伝子だけでなく、形態や行動の点でも近いことが支持されているためです(形態については私はよく知りませんが)。いまいちばん使用されている霊長類図鑑は、10年以上前のNoel Roweのものだと思いますが、この時点でオランウータン科はオランウータンだけで、ゴリラ、ボノボ、チンパンジー、ヒトはヒト科となっています。専門的ですが、Grovesの霊長類分類では、さらにオランウータンも含めてヒト科になっています。

  • Rowe, N. (1996). The pictorial guide to the living primates. Charlestown, RI: Pogonias Press. ISBN 978-0964882515
  • Groves, C. (2001). Primate taxonomy. Washington, DC: Smithsonian Institution Press. ISBN 978-1560988724

4. 類人: 京都大学の霊長類の研究者を中心に、「類人」という呼称が提示されています。天狐さんのおっしゃるように、猿という言葉をとりのぞいたほうがよいと考えたようです。ほとんど広まっていないので、まだ項目をつくる段階とはいえないと思いますが。なお、消された「猿」の字は、元来テナガザルを示す文字です(ニホンザルなどのマカク類は猴)。別にそれが理由だとは思いませんが、テナガザルは伝統的に類人猿に入れられてきたものの、類人には入れられていないようです。--Shaz 2008年6月23日 (月) 10:45 (UTC)[返信]