アルファ値 (金融経済)

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金融経済におけるアルファ値(アルファち、alpha value)とは、特定の証券に対する投資家の「期待(投資)収益率」と、資本資産評価モデル (CAPM, Capital Asset Pricing Model) による「均衡(期待投資)収益率」との差を指す。市場で形成される証券価格の歪みを表す尺度として利用される。

証券取引の判断材料[編集]

期待収益率は配当割引モデルなどから導かれ、均衡期待投資収益率は、証券の価格形成がCAPMに基づいていることを前提としてCAPMの公式に従った証券市場線上の当該証券のベータ値に対応する座標から推定される。

  • アルファ値がプラスの場合:投資家の予想収益率が均衡収益率を上回り、証券価格が市場で過小評価されていることを表している。
  • アルファ値がマイナスの場合:投資家の予想収益率が均衡収益率を下回っており、証券価格が市場で過大評価されていることを表している。

証券価格が市場で過小評価されているということは、将来、証券の価格上昇が見込めるためにプラスは買いシグナルを意味する。逆にマイナスでは売りシグナルとなる。

証券投資の運用成績[編集]

アルファ値は、投資ファンドが保有・運用するポートフォリオの「パフォーマンス評価」にも使われる。 ファンドの実際の収益率から、市場全体の動きに連動した収益率(リターン)を表す「ベータ値」を差し引いたものがアルファ値として表される。ファンド運用者の判断に関わりのない市場全体の動きによって得られたリターンを除外することで、いずれの証券へ投資するのかといったファンド運用者の判断に起因する運用成績を明らかにするものである。

出典[編集]

関連項目[編集]