アルテミドロス

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アルテミドロス(Artemidorus)は2世紀末ごろに活躍したと言われているギリシア人エペソスのポカス(Phokas)の息子。『夢判断の書(Oneirokritika)』の他、『鳥占い(Oionoskopika)』や『手相占い(Kheiroskopika)』を書いている。

夢判断は専門的職業、夢判断師(oneiropolos)が存在していたと推測される。

弁論家キケロが「覚醒時の思考や行動の残滓は、睡眠中の心の中でもっとも活発に動き回る」と『予言について』の中で述べており、哲学者ルクレティウスは、「何かに熱中して、そのことが心から瞬時も離れないような場合、それがに現れることはだれにでもよくある」と『物の本性について』の中で述べている。

日本語文献[編集]

  • 『アルテミドロス 夢判断の書』 城江良和 訳、国文社「叢書アレクサンドリア図書館」、1994年
  • ピーター・トーネマン『古代ローマ人は皇帝の夢を見たか アルテミドロス『夢判断の書』を読む』
藤井千絵 訳、藤井崇 監修、白水社、2023年