おおすみ型輸送艦

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おおすみ型輸送艦
艦級概観
艦種 輸送艦
建造期間 1996年~2001年
就役期間 1998年~就役中
前級 みうら型輸送艦
次級 最新
性能諸元
排水量 基準排水量 8,900t
満載排水量 14,000t
全長 178.0m
全幅 25.8m
深さ 17.0m
吃水 6.0m
機関 三井 16V42M-Aディーゼル 2軸(27,000PS) 2基
速力 最大22kt
定員 135名
兵装 高性能20mm機関砲CIWS 2基
レーダー 対空レーダー OPS-14C
水上レーダー OPS-28D
航海レーダー OPS-20
電子戦装置 チャフ発射機 Mk137 4基
輸送能力 上陸用舟艇 LCAC 2隻
人員 330名
車両 90式戦車 10両
言語 表記
日本語 おおすみ型輸送艦
英語 OSUMI class Landing ship Tank 

おおすみ型輸送艦(おおすみがたがたゆそうかん、JMSDF LST OSUMI class)は海上自衛隊が保有する輸送艦

目次

[編集] 概要

あつみ型輸送艦の代艦として3500トン型輸送艦が計画されたが、数次の改正を経てに中期防衛力整備計画基づく8900トン型輸送艦(平成5年度計画艦)として予算通過、平成10年に1番艦が輸送隊に配備された。名称は大隅半島から取られ、海上自衛隊創設初期にアメリカ海軍より貸与された初代おおすみ型に次ぐ2代目となる。

艦内後部ウェルドックに輸送用ホバークラフト2隻を搭載し、完全武装した隊員330名と90式戦車10両の輸送が可能。艦種を示す略号はLST(Landing ship,Tank 戦車揚陸艦)で、同様の艦船は、他国海軍ではドック型揚陸艦(Landing Platform Dock)などに分類されている。

あつみ型輸送艦やみうら型輸送艦など、海上自衛隊がこれまで使用してきた輸送艦は物資を揚陸する際に直接砂浜に乗り上げるビーチング方式を採用していたが、おおすみ型では艦内に搭載するエアクッション艇1号型(LCAC。エア・クッション型揚陸艇)を使用して輸送を行う。ビーチングでは揚陸に利用できる海岸が世界の海岸線の15%ほどだったのに対して、ホバークラフトによる揚陸では世界の海岸線の70%程度が利用できるとされ、母船となるおおすみ型がビーチング用の構造を持つ必要が無くなったことで、より水上航行に適した設計を行うこともできた。

3隻が建造され、全艦が呉基地護衛艦隊隷下、第1輸送隊に集中配備されている。

[編集] 構造・運用

右舷側に寄せたアイランド型の艦橋構造物と、全体を一枚の甲板で構成する全通甲板を有している。航空母艦強襲揚陸艦に似た形状となっているが、ヘリコプター甲板は艦橋構造物の後方だけで、それより前方は車両甲板として使用される。航空機を整備する設備はなく、格納庫とエレベーターも車両専用となっている。艦内後部デッキには輸送用エアクッション艇を搭載し、艦尾から直接海上に出すことが出来る。

固定翼機の運用は想定しておらず、甲板にはハリアーなど垂直離着陸機ジェットエンジンの排気熱に対する耐熱塗装も施されていない。スマトラ沖地震援助に従事した際、3番艦くにさきが陸上自衛隊のヘリコプター5機を搭載し派遣されたが、整備能力が無いためUH-60系ヘリコプターの整備はしらね型ヘリコプター搭載護衛艦くらま」で行い、陸上自衛隊のCH-47大型輸送ヘリコプターは、点検以外の整備が出来なかったとされる。

1番艦「おおすみ」には、外洋航海やヘリ離発着時の安定性を向上させるフィンスタビライザー(横揺れ防止装置)が、政治的判断から装備されず、2番艦からの装備となった。後に、平成18年度防衛庁予算において、国際緊急援助活動に対応するための大型輸送艦の改修費としてスタビライザー取り付け改修費用が予算化され、同時に航空燃料の容量も増大される。就役当初にはなかった戦術航法システム(TACAN)も搭載された。

スマトラ沖地震直後の国際緊急援助隊派遣の後、2005年6月に「しもきた」の車両甲板上で陸上自衛隊の「野外手術システム」を展開する技術試験が行われた。この結果、複数の野外手術システムの展開が可能とされ、災害時には艦内の手術室とともに、病院船としても活用される。2006年度に、「野外手術システム」の電源を艦内から取るための艦内改装を順次行う予定。

[編集] 海外派遣

貨物輸送を担う目的で海外派遣にも利用される。

「おおすみ」は1999年にトルコで発生した地震被害への援助として仮設住宅の輸送を行い、2002年には、東ティモールPKO部隊を輸送した。2004年にはイラク復興支援法に基づき、陸上自衛隊イラクで使用する軽装甲機動車や給水車など車両70台を護衛艦むらさめ」による護衛の下で輸送している。

「しもきた」はテロ対策特別措置法に基づき、タイ王国陸軍工兵部隊と建設用重機をアフガニスタン近縁のインド洋沿岸へ輸送しており、「くにさき」も、2004年末に発生したスマトラ沖地震の被災地援助の為、国際緊急援助隊派遣法に基づき護衛艦「くらま」、補給艦ときわ」とともに派遣された。援助物資のほか、CH-47JA3機、UH-60JA2機を輸送し、海上基地としても利用された。

[編集] 同型艦

LST-4001 おおすみ

[編集] LST-4001 おおすみ

[編集] LST-4002 しもきた

[編集] LST-4003 くにさき

[編集] 関連項目

[編集] 参考文献

  • 世界の艦船』第541号(1998年8月)。(特集・新型輸送艦「おおすみ」を解剖する)

[編集] 外部リンク