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B:胸部F:前脚 G:中脚 H:後脚 C:腹部 J:腹脚 K:尾脚(腹部末端の腹脚)
キアゲハ Papilio machaon (鱗翅目)幼虫4対の腹脚と1対の尾脚をもつ
Craesus septentrionalis (膜翅目ハバチ科) 幼虫 7対の腹脚をもつ

腹脚proleg)は、昆虫腹部に見られる構造のひとつ。主に鱗翅目(チョウ目)膜翅目(ハチ目)広腰亜目(ハバチ亜目)幼虫に見られるほか、長翅目(シリアゲムシ目)の幼虫にも見られる。腹脚は関節を持たず、胸部に3対存在する真のとは異なる。

鱗翅目幼虫の腹脚先端には鉤爪(crochet)が存在し、その数と配列は種によって異なる。腹脚の数と鉤爪の配列はレベルの同定に用いることがある [1]


腹脚は関節を欠き、昆虫の特徴のひとつである胸部の3対の脚とは異なる。また、鱗翅目と膜翅目の腹脚はそれぞれ収斂進化によって独立して獲得されたものと考えられている [2]

参考文献

  1. ^ Richards, O. W.; Davies, R.G. (1977). Imms' General Textbook of Entomology: Volume 1: Structure, Physiology and Development Volume 2: Classification and Biology. Berlin: Springer. ISBN 0-412-61390-5 
  2. ^ Suzuki, Y.; Palopoli, M. (2001). “Evolution of insect abdominal appendages: Are prolegs homologous or convergent traits?”. Development Genes and Evolution 211 (10): 486–492. doi:10.1007/s00427-001-0182-3. PMID 11702198. 

外部リンク