「多次元尺度構成法」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
Tag (会話 | 投稿記録)
編集の要約なし
- deleted image
1行目: 1行目:
'''多次元尺度構成法'''(たじげんしゃくどこうせいほう)は[[多変量解析]]の一手法である。[[主成分分析]]の様に分類対象物の関係を低次元空間における点の布置で表現する手法である(似たものは近くに、異なったものは遠くに配置する)。
'''多次元尺度構成法'''(たじげんしゃくどこうせいほう)は[[多変量解析]]の一手法である。[[主成分分析]]の様に分類対象物の関係を低次元空間における点の布置で表現する手法である(似たものは近くに、異なったものは遠くに配置する)。


*例
*
:1973年のアメリカ50州の人口10万人あたりの殺人、暴行、レイプの犯罪数、及び、都市人口の割合[%]のつの要素から似た州は近くに置くように次元空間に配置した結果。
: 1973年のアメリカ50州の人口10万人あたりの殺人、暴行、レイプの犯罪数、及び、都市人口の割合[%]の4つの要素から似た州は近くに置くように2次元空間に配置した結果。


<table><tr>
<table><tr>
<td>
<td></td><td>
[[画像:USArrests_map.jpg]]</td><td>
<table border="1" cellpadding="2">
<table border="1" cellpadding="2">
<caption>犯罪統計順位</caption>
<caption>犯罪統計順位</caption>
<tr><th></th><th>殺人</th><th>暴行</th><th>レイプ</th><th>都市人口率</th></tr>
<tr><th></th><th>殺人</th><th>暴行</th><th>レイプ</th><th>都市人口率</th></tr>
<tr><th>ハワイ</th><td>34</td><td>49</td><td>25</td><td></td></tr>
<tr><th>ハワイ</th><td>34</td><td>49</td><td>25</td><td>6</td></tr>
<tr><th>ノース カロライナ</th><td></td><td></td><td>35</td><td>45</td></tr>
<tr><th>ノース カロライナ</th><td>8</td><td>1</td><td>35</td><td>45</td></tr>
<tr><th>カリフォルニア</th><td>18</td><td></td><td></td><td></td></tr>
<tr><th>カリフォルニア</th><td>18</td><td>7</td><td>3</td><td>1</td></tr>
<tr><th>フロリダ</th><td></td><td></td><td></td><td></td></tr>
<tr><th>フロリダ</th><td>3</td><td>2</td><td>7</td><td>9</td></tr>
<tr><th>バーモント</th><td>46</td><td>48</td><td>43</td><td>50</td></tr>
<tr><th>バーモント</th><td>46</td><td>48</td><td>43</td><td>50</td></tr>
</table>
</table>
</td></tr>
</td></tr>
</table>
</table>


この図からハワイ(右下)とノースカロライナ(左上)が対照的な関係にあり、一方、カリフォルニアやフロリダ(左下)とバーモント(右上)が対照的な関係にあることが一目で解るようになる。これらの州が上記のつの要素で何位であるかを表にしてみると、左側にあるノースカロライナやフロリダが暴行で位なのに右側にあるバーモント、ハワイが48,49位であることから、横軸は「暴行」軸であることが解る。一方、上側にあるノースカロライナやバーモントは、都市人口率が45,50位なのに下側にあるカリフォルニアやハワイは都市人口率が位と位であることから、縦軸は「都市人口率」軸であるということができる。つまり、上記つの要素では「都市人口率」と「暴行」が重要な要素であること、都市人口率が高いからと言って必ずしも暴行が多いわけではないということなどを知ることが出来る。
この図からハワイ(右下)とノースカロライナ(左上)が対照的な関係にあり、一方、カリフォルニアやフロリダ(左下)とバーモント(右上)が対照的な関係にあることが一目で解るようになる。これらの州が上記の4つの要素で何位であるかを表にしてみると、左側にあるノースカロライナやフロリダが暴行で12位なのに右側にあるバーモント、ハワイが48, 49位であることから、横軸は「暴行」軸であることが解る。一方、上側にあるノースカロライナやバーモントは、都市人口率が45, 50位なのに下側にあるカリフォルニアやハワイは都市人口率が1位と6位であることから、縦軸は「都市人口率」軸であるということができる。つまり、上記4つの要素では「都市人口率」と「暴行」が重要な要素であること、都市人口率が高いからと言って必ずしも暴行が多いわけではないということなどを知ることが出来る。


== 関連項目 ==
* [[非類似度]]


== 外部リンク ==
==関連項目==
* [http://www.aichi-gakuin.ac.jp/~chino/part-time/handai.pdf 多次元尺度構成法講義ノート]
*[[非類似度]]

==外部リンク==
*[http://www.aichi-gakuin.ac.jp/~chino/part-time/handai.pdf 多次元尺度構成法講義ノート]
[[Category:統計学|たしけんしゃくとこうせいほう]]
[[Category:統計学|たしけんしゃくとこうせいほう]]
*[http://www.granular.com/MDS/ MDS page]
* [http://www.granular.com/MDS/ MDS page]
{{stub}}
{{stub}}

2006年6月24日 (土) 14:10時点における版

多次元尺度構成法(たじげんしゃくどこうせいほう)は多変量解析の一手法である。主成分分析の様に分類対象物の関係を低次元空間における点の布置で表現する手法である(似たものは近くに、異なったものは遠くに配置する)。

1973年のアメリカ50州の人口10万人あたりの殺人、暴行、レイプの犯罪数、及び、都市人口の割合[%]の4つの要素から似た州は近くに置くように2次元空間に配置した結果。
犯罪統計順位
殺人暴行レイプ都市人口率
ハワイ3449256
ノース カロライナ813545
カリフォルニア18731
フロリダ3279
バーモント46484350

この図からハワイ(右下)とノースカロライナ(左上)が対照的な関係にあり、一方、カリフォルニアやフロリダ(左下)とバーモント(右上)が対照的な関係にあることが一目で解るようになる。これらの州が上記の4つの要素で何位であるかを表にしてみると、左側にあるノースカロライナやフロリダが暴行で1、2位なのに右側にあるバーモント、ハワイが48, 49位であることから、横軸は「暴行」軸であることが解る。一方、上側にあるノースカロライナやバーモントは、都市人口率が45, 50位なのに下側にあるカリフォルニアやハワイは都市人口率が1位と6位であることから、縦軸は「都市人口率」軸であるということができる。つまり、上記4つの要素では「都市人口率」と「暴行」が重要な要素であること、都市人口率が高いからと言って必ずしも暴行が多いわけではないということなどを知ることが出来る。

関連項目

外部リンク