「長母音」の版間の差分

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長短の違いで意味の弁別を行う[[言語]]があり、[[日本語]]はその代表的な例である。中には[[エストニア語]]のように短・長・超長の三段階で意味を区別する言語もあるが、非常に珍しい。
長短の違いで意味の弁別を行う[[言語]]があり、[[日本語]]はその代表的な例である。中には[[エストニア語]]のように短・長・超長の三段階で意味を区別する言語もあるが、非常に珍しい。


[[アメリカ合衆国]]で用いられている[[英語]]では、[[アクセント]]がある緊張母音は長母音になるが、長さ自体は意味の弁別に機能しない。
[[アメリカ合衆国]]で用いられている[[英語]]では、[[アクセント]]がある緊張母音は長母音になるが、実際の長さ自体は意味の弁別に機能しない。


英語においてlong vowel (長母音)というと[[フォニックス]]教育の影響から、実際の発音の長短よりもアルファベットのA, E, I, O, Uと同じ読み方の(文字名と同じ)母音を指すことが多い。baby の /eɪ/, meter の /iː/, tiny の /aɪ/, broken の /oʊ/, humor の /juː/などは、この意味での「長母音」である。したがって音声学的には記号[ː]で表される「長母音」であってもそう呼ばれない場合があり(短母音についても同様)、母音の長短について述べるときは混乱を招きやすい。
ただし英語においてlong vowel (長母音)というと[[フォニックス]]教育の影響から、実際の発音の長短よりもアルファベットのA, E, I, O, Uと同じ読み方の(文字名と同じ)母音を指すことが多い。baby の /eɪ/, meter の /iː/, tiny の /aɪ/, broken の /oʊ/, humor の /juː/などは、この意味での「長母音」である。したがって音声学的には記号[ː]で表される「長母音」であってもそう呼ばれない場合があり(短母音についても同様)、母音の長短について述べるときは混乱を招きやすい。


==表記==
==表記==

2012年9月2日 (日) 10:17時点における版

長母音(ながぼいん、ちょうぼいん)とは母音の持続時間が長いものをいう。これと対照的に持続時間が短いものは短母音(みじかぼいん、たんぼいん)と呼ばれる。

概要

長短の違いで意味の弁別を行う言語があり、日本語はその代表的な例である。中にはエストニア語のように短・長・超長の三段階で意味を区別する言語もあるが、非常に珍しい。

アメリカ合衆国で用いられている英語では、アクセントがある緊張母音は長母音になるが、実際の長さ自体は意味の弁別に機能しない。

ただし英語において「long vowel (長母音)」というと、フォニックス教育の影響から、実際の発音の長短よりもアルファベットのA, E, I, O, Uと同じ読み方の(文字名と同じ)母音を指すことが多い。baby の /eɪ/, meter の /iː/, tiny の /aɪ/, broken の /oʊ/, humor の /juː/などは、この意味での「長母音」である。したがって音声学的には記号[ː]で表される「長母音」であってもそう呼ばれない場合があり(短母音についても同様)、母音の長短について述べるときは混乱を招きやすい。

表記

国際音声記号では母音の後ろに記号[ː]をつけて長母音を表す。短母音は何も記号をつけないことで表される。このほか、[ˑ](半長)と[  ̆ ](超短)の記号が用意されている。